読書好きだと思い込んでいる君へ。
この記事に興味を持ってくれた人はきっと自分が読書好きだと100%言える、または まあ他の人よりは好きさ。だって今でもカバンになんらかの本が入っているからね。
なんて心のどこかで思っているのではないだろうか?
私はそんな小さな確信をBook And Bed Tokyo にて発見した読書半強制空間説を提唱して、覆して見せよう。
Book And Bed って?
Book And Bed というゲストハウスはご存知だろうか。
名前の通り様々なジャンルの本を自由に読むことができる「泊まれる本屋」がコンセプトのゲストハウスである。
泊まれる本屋をさらに細分化すると、
泊まれる→最低限の寝具があるけど別にそこに寝る必要もないし、ソファーもたくさんあるため寝落ちも大歓迎。
本屋→小説から伝記、学術書まで日本語のみならず英語の本があり、かつ立ち・座り・寝読み放題である。
つまり読書・漫画好きにとっては最高の場所がここにあり、出会える本は小説であれば夏目漱石から最近注目を集める新人作家までオールジャンル。その他にもエッセイや日本の観光本、コミックや雑誌、年代問わず多少ニッチな物語が多い印象。
つい手を出したくなるようなタイトルの本がてんこ盛り。
実際に私が思い出せる限り、手を伸ばした本のタイトルを羅列してみる。
Steal Like an Artis
クリエティブは知識から始まる
読んでない本について堂々と語る方法
ふらり再発見(日本)
初夜
Sushi
首たるみが気になるの
悪女入門
LOVE
あなたが欲しい
etc...
タイトルからしてお分かりであろう、一風変わったそんなストーリーに出会える素敵な出会いの場所なのだ。
もちろんPOPEYEやBRUTUSなどこの空間にないわけがない!という雑誌も置いてあるため、奇抜なストーリーの合間にマイルドな記事を平行読みすることことだってできる。
ソファーで寝っ転がりながら。
そんな真夜中の池袋を眺めながら本の雑食状態。
もし本が食べ物だったら2kgは太ってるであろう図↓
さあここまで読んでちょっと大きめのカバンを持って家を飛び出したくなってきたのではないだろうか。
そんな君にさらなる追い討ちをかけよう。
雰囲気が素敵すぎる。
落ち着いた色合いで統一された家具、オレンジのライティング、本で埋め尽くされた天井、さらには #読書好き なんてステータスが自ずとついてくるこのインスタ映え間違えなしの空間。
あとはリボンと電飾を散らして、金色の伊達眼鏡を右下に、最後に少し青みがかった加工をかければNYLONの雑誌の1ページの完成だ。
さあここまで来てもう準備バンタン、予約もした、おっと歯ブラシを忘れるところだった!と洗面所のドアに手をかけた君にちょっと聞いて見たい。
「君は本当に読書好き?」
結論
私は比較的自分が読書好きの人間であると確信していた。
小学校の朝の15分の読書タイムは好き。
素敵な本に出会ったのであらば惜しまず買う。
私はあの日、前日の夜の8時から日を跨いで朝の11時まで15時間の読書時間を与えられた。
課題、動画編集もする必要がなく、ただただ読書をしていいだけの時間。
夜8時、最初こそは好きな本に出会えばすかさず手に取りソファーにダイブ、ページをパラパラとめくりながらそのストーリーの空間にどっぷり浸かった。
真夜中をすぎたころ、本を開いてもぼーっとしてしまう。
それでもまだ気づけばストーリに目を落とし、読書はしている自分がいた。
しかし夜1時。あれ?私!何してる?本読まなきゃ!!読書しなきゃ!
そんな風に自分を攻め立てるもう一人の私が現れた。
夜2時。もう本棚をみても興味をそそられない、だからと言ってカフェインを4時以降飲んだ私は眠れる状況にもない。
深夜2時の池袋ってこんなに人が多いんだーなんて。
ー私は読書行為に飽きたのである。
ここまできてそろそろ提唱したいのが読書強制空間説、
正式名称:読書強制空間読書嗜好査定可能説
The Theory of assessing one's book reading preference by being have to stay at a compulsory forced reading environment
人間はただそれだけを/ その行為を行うことに特化した/ある一定の空間に/半強制的に/数時間かいる/状態に置かれると、本当にその行為が好きか嫌いか見定められるのではないだろうか。この仮説をたてたとき、まさに私が存在していた空間が読書強制空間だ。
この空間に置かれた自分は最初こそは読書行為に心踊り、流れる時間に酔いしれていた。つまり小学校から掲げていた自分は読書好きというステータスは
2017年12月10日、深夜2時にその幕を下ろしたのである。
じゃあ今の私はなんだ?
おそらくこれからまた査定してゆく段階なのであるが今の時点では
割と読書をする人(仮)としようではないか。
さあ、読書好きだと思い込んでいるそこのあなた。
「君は本当に読書好き?」