ふしあわせは、風の前の塵のように
先日、車で移動中に11才長男が話したこと。
「なんだっけ。竹取物語と祇園精舎と
とつぜんくさ」
( 突 然 草 )
( 徒 然 草 )!
私も夫も高校生長女も、笑ってしまいました。なるほどね。急に笑っちゃうことね。
私は、大きな額に入った写真を抱いていました。写真の中の次女は私と向かい合って笑顔です。13回忌の帰り道のことでした。
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小学校で古典の暗記が始まりました。
『祇園精舎』ではなく、『平家物語』の現代語訳が、教科書に載っていました。宿題なので、長男は現代語訳も音読してくれます。
あらためて声にしてみます。
「ひとへに風の前の塵に同じ」
「まさに風に吹き飛ぶ塵と同じである」
声にすると、ひときわ『吹き飛ぶ』の存在感がすごい。古語と現代語、同じ意味ですが、すみません、並べたくなっただけです。きっとまた、楽しいの私だけ。つぶやきたかったのですが、入り切りませんでした。
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長男が生まれる数ヶ月前に、次女は写真の中にしか、みつけられなくなりました。長男は、これまでの法事は、ほとんどおぼえていないでしょう。13回忌の法要では、みんなのように泣く気持ちになれなくて、戸惑っている様子でした。
どのように伝えたらいいのか。
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今日は長男の小学校がおやすみだったので、お寿司屋さんでランチしました。特急列車やスーパーカーが運んできてくれるお店です。
デザートにマンゴーヨーグルト大福をひとつずつ注文しました。
持ちあげただけでつぶれてしまう、やわらかさ。想像と見た目の10倍やわらかくて、長男と目を合わせました。
ひとくち食べて、また、長男と目を合わせました。冷たくてマンゴーでクリームで爽やか!
「うっまっ」
いまどきの言葉。長男は目を丸くして、ぱくぱくとテンポ良く完食しました。
ねえ、その、あなたの「うっまっ」がすべてを吹き飛ばすのよ。
ありがとう