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ふしあわせは、風の前の塵のように

先日、車で移動中に11才長男が話したこと。

「なんだっけ。竹取物語と祇園精舎と
とつぜんくさ

(  突 然 草  )
(   然 草  )!

私も夫も高校生長女も、笑ってしまいました。なるほどね。きゅうに笑っちゃうことね。

私は、大きな額に入った写真を抱いていました。写真の中の次女は私と向かい合って笑顔です。13回忌の帰り道のことでした。

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小学校で古典の暗記が始まりました。

『祇園精舎』ではなく、『平家物語』の現代語訳が、教科書にっていました。宿題なので、長男は現代語訳も音読してくれます。

「強い者も最後には滅びる。まさに風に吹き飛ぶちりと同じである。」

光村図書『国語 五 銀河』p67

あらためて声にしてみます。

「ひとへに風の前の塵に同じ」
「まさに風に吹き飛ぶ塵と同じである」

声にすると、ひときわ『吹き飛ぶ』の存在感がすごい。古語と現代語、同じ意味ですが、すみません、並べたくなっただけです。きっとまた、楽しいの私だけ。つぶやきたかったのですが、入り切りませんでした。

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長男が生まれる数ヶ月前に、次女は写真の中にしか、みつけられなくなりました。長男は、これまでの法事は、ほとんどおぼえていないでしょう。13回忌の法要では、みんなのように泣く気持ちになれなくて、戸惑っている様子でした。

どのように伝えたらいいのか。

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今日は長男の小学校がおやすみだったので、お寿司屋さんでランチしました。特急列車やスーパーカーが運んできてくれるお店です。

デザートにマンゴーヨーグルト大福をひとつずつ注文しました。

期間限定

持ちあげただけでつぶれてしまう、やわらかさ。想像と見た目の10倍やわらかくて、長男と目を合わせました。

ひとくち食べて、また、長男と目を合わせました。冷たくてマンゴーでクリームで爽やか!

「うっまっ」

いまどきの言葉。長男は目を丸くして、ぱくぱくとテンポ良く完食しました。

ねえ、その、あなたの「うっまっ」がすべてを吹き飛ばすのよ。

ありがとう


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