人も、心も、やがては自分も
朝、お仏壇の水を取り替えます。
うちの浄水器は一日の初めに水を流して捨てる必要があるので、この水を利用して器をゆすぎます。
水を一口含んで、飲めるようになっているのを確認したら、水を入れてお仏壇に供えます。
そして、お線香を焚きます。
おりんを鳴らして手を合わせます。
なにも考えません。
りんの音が消えていくことに集中します
お仏壇に並べてあるものは
『 無 常 』です
りんの音は数秒で消える
線香は数分で灰になる
供えたご飯は数時間でかたくなる
生花は日ごとに姿を変える
形あるすべてのものは変わりゆくということが展示されています。目には見えない音や香りも、大気に溶けて薄まります。
人も、心も、やがて自分も
たぶん、みんなもともといないのよ
ありのまま心のままにそのままに
りんの音を聴く朝な朝なに
目を閉じて耳を澄まして
りんの音の消ゆるまで追う香り静かに
目を開けて今日を始める立ち上がる
朝な朝なのわたしの習慣