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フレドリック・ブラウンSF短編全集〈2〉 すべての善きベムが
どんなに面白い話でも、さすがにずっと続けて読むと飽きが出てくる。
読み終わった時の感想おわり、なんてね。
1巻が本当に面白くて吸い込まれるように読んだから、そのまま続けて2巻も読んだ。
もう少し噛み締める時間を設けても良かったのかもしれない。返却期限が近いから焦ってたのかな。延長しても前の期限が記憶にこびりついている。
今回も今回でとても面白かった。
相変わらず宇宙火星金星原子力がベースなので、最初こそ新鮮だったものが「普通」になっていくのを感じた。この普通は物語が普通だったんじゃなくて、舞台設定が宇宙的なことが普通になったって意味。急に原子力戦争が勃発して金星人が侵略してきてもファンタジーには思わなくなったってわけだ。
ディズニー通ってる、または通っていたらなんとなく理解できると思うんだけど、ファンタジーと宇宙を題材にした未来って結構掛け離れてるんだよね。あの無機質さと日陰でもないのになんとなく涼しい雰囲気が好きだったな。雰囲気だけでちゃんと暑いんだけど。モンスターズインクができる前のあの場所はなんだったっけ。何もなかったっけ。覚えてないや。
何を書こうと思ってたんだっけな、そうだ、「すべての善きベムが」と「ねずみ」の話をしたかったんだ。
どちらもタネは似てるんだけど、ストーリーがあまりにも違った。ねずみを読んだ時の感想はこわぁ……だった。これ並べるの良くないよ。ベムはファンタジー強め?の面白い戯曲的な話なのにねずみは絶妙なニュアンス。拍子抜けとかオチが落ちてないとかじゃないんだけど、えぇ…ってなった。実に素直な感想だね。
素直な感想で言えば優しい殺人講座全十回はよくわからなかった。よくわからないなりに調べたんだけど、短編集だとあまり注目される話じゃないみたいで腑に落ちてくれるような他者の感想とも出会えなかった。
つまらないってわけじゃないんだけど、目次を眺めてもやはり前半の話の方が面白かった気がするな。これが慣れからくる飽きの関係なのか琴線が少しずつズレてるのかも分からない。
3巻に入る前に、少し別の本を挟もうと思う。通しの話じゃないんだからどこからどう読んだって自由でしょ。
おわり