見出し画像

本を贈る/三輪舎

去年の誕生日、
大好きな人がくれたプレゼントが絵本で、
少し切ないそのお話を何度も読んで
とてもとても暖かい気持ちになりました。
その本はずっと宝物です。


5年ほど前、
毎月遊ぶ3人組の友達から
誕生日に本を贈ってもらいました。
いろんな国のことばが綴られたその本を見て、
友人や大好きな人たちのことをよく想いました。


今日の本は、「本を贈る」

本にゆかりの深い、本を贈るまでにいる10人の人が執筆されています。
本をつくり、本を届けてくれる人達の10のエッセイ。
本への想い、本当の思い出…
それぞれの本との付き合い方があって、
どの方も等しく本を愛し、本に愛されております。

まずもって表紙から素敵。
素朴で触り心地がよくて上品で軽くて、
どこにも持って歩きたくなる愛おしさ。

画像1

そのエッセイの中でも、編集者の島田さんと、校正者の牟田さんのエッセイが特にすてき。話し方が優しくて、なんだかうっとりして泣いてしまいそうになった。

「ぼくが本を好きなのは、それがときに、その著者の魂そのもののように見えるから。」

そうなの、そう、本はその人そのものに思えるのです。
本をまるごと一冊読み終わるのは、
人のお話を最後まで聞くこととおんなじ。
本をまるごと一冊読み終わるのは、
人生を何年分か経験することとおんなじ。

「大切な人が困っている時
 私たちは言葉を贈ることもできる。」


本を贈ること、
本を贈られることは、
とても幸せなことだと思います。

それは、言葉は時に心の有り様や在処をあらわしていて、とても儚いけれど、人と過ごす為にはどうしても必要で、そのことばがたくさん詰まった本というものは、人そのもののようなことがあるからです。

その人の好み、考え方、好きな言葉の感触…たくさん知っていないと、贈ることも、贈られることも、大変難しいですが、大変に嬉しい贈り物に違いありません。


サンジョルディの日をご存知ですか?
世界本の日。
本を贈る日です。
4月23日(過ぎちゃったなぁ)
この文化が日本にもっと浸透するといいなぁ


本を贈る楽しさ、贈られる楽しさはkindleじゃ堪能し切れません。紙の本で触れるからこその愛おしさがどうしようもなくあります。
私は大切な人へ、感謝の気持ちを込めてなんでもない日に本を贈ることがあります。
贈った本は一緒に楽しめて何倍も幸せになります。

大好きな本の、本が大好きな人たちの、本好きのための、本の本。素敵な本。
本の中で新しい本との出会いもあってとってもよかったです。




いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集