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赤いラジカセと白いMP3プレーヤー

進研ゼミのチャレンジをがんばるともらえる努力賞ポイント。

文房具やおもちゃ、スポーツ用品など子どもが嬉しいちょっとしたプレゼントと交換できるのだが、一番ポイントが高い商品のひとつにMP3プレーヤーがあった。

まだスマホを持たない息子は、音楽を自分のswitchからのYouTubeで聴いている。すでに親の知らない「自分が好きな音楽」を見つけつつあり、おそらく音楽プレーヤーに憧れていたのだろう。

「このMP3というやつがあれば自分で音楽を録音して聴けるの?」

かつて私がラジカセを最初に手に入れたのも息子と同じ5年生の頃だ。AIWAの赤いかわいいやつ。テレビの音楽番組の前にラジカセを置いて「録音してるから静かにして!」と親に言っても聞いてくれなくて。イライラと怒ったあるあるもちゃんと経験済みだ。

中学に入ってコンポをお年玉で手に入れて、嬉しくて嬉しくてたまらなかった。自分の部屋で音楽とラジオを聴いたあの時間を思い出すと今でも胸の奥が少しうずく。大事な時間だった。

息子はポイントを貯めて自分の初めての音楽プレーヤーを手に入れた。今はもうMP3を使っている人は少ないのかもしれないが、10歳の最初のプレーヤーにはちょうど良いのではないだろうか。時代は変わってこんなに便利になったけど、きっと想いは変わらない。この小さな機械が、息子の大人の階段の一段目なのかもしれないな。

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