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#ネタバレ 映画「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」
「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」
2018年作品
100年後、物語は残っても俳優は忘れられる
2020/11/25 17:54 by さくらんぼ(修正あり)
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)
「シラノ・ド・ベルジュラック」という言葉ぐらは聞いたことがあるような気がしますが、無教養な私はストーリーまでは知りませんでした。
そんな状態でこの映画「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」を観たのです。
観ている内に、なんとなくストーリーが分かってきましたが、帰宅して「ぴあ映画生活」さんに掲載のストーリーを読んで、思わず涙が出そうになりました。なんとおやじ殺しなお話なのでしょう。
どこか、健さんの映画「冬の華」も連想させます。
こういう哀歌は日本人特有の美学だと思っていましたが、フランス発の物語が100年廃れないとは…世界共通語だったのですね。
映画「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」は、その誕生秘話を濃密なシナリオで描いてくれます。
久しぶりに胸を熱くしました。
ラストシーンに注目です。
★★★★☆
追記Ⅱ ( 100年後、物語は残っても俳優は忘れられる )
2020/11/26 9:09 by さくらんぼ
>ラストシーンに注目です。(本文より)
ヒロインだと思いますが、重要な役だった一人の女性が、幕間にうっかり舞台の奈落に落ち、脳振とうを起こしてしまうのです。
とても次の幕に出られる状態ではありません。
それで、急きょ代役の女性が舞台に立つことになりました。
代役の彼女、大舞台は初めてのようで、最初は「緊張で、頭が真っ白」状態でしたが、すぐに我を取り戻して演技をし、舞台は大成功に終わりました。
途中、「ヒロインが約束とは違う人物じゃないか」とクレームをつけてきた紳士もいましたが、「メイクのせいですよ!」と煙に巻いて、何とか切り抜けます。
舞台の終盤には、脳振とうを起こしていたヒロインも何とか立ち上がり、無事に役に戻ることが出来ました。
終わりには拍手が鳴りやまず、何十回も役者が出てきてお辞儀を繰り返しました。でも、そこに代役の彼女はいないのです。
役者の後方にあるカメラが、ゆっくり引いていくと、役者たちの列から数メーター後ろで、一人の女性がぽつんとお辞儀をしていました。
代役の彼女は存在しないことになったようです。
追記Ⅲ ( 100年後、物語は残っても俳優は忘れられる )
2020/11/26 9:21 by さくらんぼ
映画のエンドロールには、
代々の、この舞台の名優たちが、
紹介されていました。
多くの俳優は忘れられるのですね。
映画「フード・ラック!食運」でも、ある食堂の、裏側の歴史が描かれていたのを連想しました。
追記Ⅳ ( 伏せられた話 )
2020/11/26 16:44 by さくらんぼ
>役者の後方にあるカメラが、ゆっくり引いていくと、役者たちの列から数メーター後ろで、一人の女性がぽつんとお辞儀をしていました。
>代役の彼女は存在しないことになったようです。(追記Ⅱより)
言うまでも無いことかもしれませんが、
このエピソードとラブレターの代筆が伏せられたエピソードは、
符合していますね。
追記Ⅵ 2022.4.13 ( 作品名にご注意 )
「シラノ・ド・ベルジュラック」は実在した作家名ですが、映画のタイトルは映画「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」ですので、念のため申し添えます。
参考
映画「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!」公式サイト
追記Ⅶ 2022.11.3 ( お借りした画像は )
キーワード「舞台」でご縁がありました。美しく青い揺らめき・・・見とれてしまいます。少し上下しました。ありがとうございました。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)