レコードプレーヤー「TN-350-SE」にカートリッジ「AT-3600L」を取りつけ試聴してみた
カードリッジを苦労してヘッドシェルに取りつけたら誤配線だった
>ムーディーな酔える音のレコードプレーヤー「AT-LP60X」のカートリッジを(AT-3600Lだと追われる)、クリアーな音の「TN-350-SE」に取り付けたらどんな音になるでしょうか。
今回はその話を続きです。
まず、カートリッジ・AT-3600Lをヘッドシェルに取り付けました。この作業は若い頃に経験があり今回は3回目です。しかし、カートリッジ側の端子に色表示がなかった事と、私の不注意で、左右信号の配線を逆にしてしまい、試聴で「?」となりました。
ちなみに、ヘッドシェルに取り付けるには、ヘッドシェルの他に、リード線、取り付けネジ、超小型のドライバー、ピンセット、ラジオペンチの用意も必要です。
配線は普通ピンセットを使うようですが、今回は端子が入りにくく、ラジオペンチが必要でした。それでも、力を入れなければならず、かといって力を入れ過ぎれば壊れかねず、冷や汗ものでした。ラックスマンのフォノイコ・キットよりも手ごわかった。
やっと出来たと思ったら誤配線だったと分かった時は落胆しました。休憩後、気を取り直して注意深く修正しました。画像は記念すべき!?誤配線の物です。
もし挑戦される方は、動画がUPされていますから、それを観てからの方が良いと思います。そして、誤配線にはご注意ください。
ヘッドシェルをレコードプレーヤーのトーンアームに取りつけ、妥協もしながら調整した
ヘッドシェルへの取り付けが済んだら、オーバーハングの調整と(52.8±0.5ミリ・数値は「TN-350-SE」の取説にあります)、カートリッジの左右の傾きを正す事も必要です(常識的に傾いていてはいけませんね)。
次に、「TN-350-SE」のトーンアームに取り付け、(この機種では高さ調整は出来ないので)針圧調整とアンチスケーティング調整をします。
AT-LP60Xの純正交換針の針圧は3.0~4.0g(3.5g 標準)のようなので(たぶんカートリッジ・AT-3600Lも同じ)、とりあえず3.5gの標準値にしました。一般に、針圧を重めにすると低音にどっしり感が出て、軽めにすると腰高感が出るようです。ちなみに、どこかで「AT-LP60X」(か類似品)の針圧を実測された方の画像を見た記憶ですが、その時の実測値は4.1gだったようです。
次はアンチスケーティング調整。「TN-350-SE」のアンチスケーティング目盛りは3グラムまでなので、上限の3グラムにしました。どこかで、別のレコードプレーヤーにオルトフォンSPUを取り付けた方のブログも同様で、アンチスケーティングは近似値で良しとしていました。不足でもこれ以上どうしようもありませんし、針圧が重いので、多少ラフでも良いかもしれませんね。
試聴したら「AT-LP60X」とは音が違った。もしかしたら、素直に「AT-LP60X」を使った方が良いのかも
さて、お待ちかねの音質です。
第一印象は「そうそう、この音だ、ソフトで太い」と思いました。目論見の音に近くて嬉しかったです。加藤登紀子さんの情感あふれる歌を聴くにはちょうど良いかもしれません。
しかし、冷静になってみると、何か、高音が不足している感があります。2ウエイスピーカーのツイーターを外したみたいな音です。デジタルの時代にはなかなか得難いソフトな音ですが。
「AT-LP60X」はこんな音だったかな?と思い、加藤登紀子さんと松田聖子さんのLPを「AT-LP60X」で鳴らしてみました。そうしたら、もっと高音も出るし、ハッとするほどパンチもあるのです。ソフトで線が太いのは同様ですが、躍動感があり、驚くほど乗れる音でもありました。そうです。私はこちらの音に惚れていたのです。
やはり凄い。
あらためて「AT-LP60X」の完成度に驚きました。
音の違い、その原因がどこにあるのかは分かりません。
針先だけを交換してみるとか、フォノイコを変えてみるとかして、いろいろ試聴を繰り返してみれば、その原因が想像できるかもしれませんが、それは、いつかのお楽しみにしたいと思います。
しかし、もしかしたら、詮索する労力よりも、素直に「AT-LP60X」を使った方が良いのかもしれませんね。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)