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#ネタバレ 映画「仄暗い水の底から」
「仄暗い水の底から」
https://eiga.com/movie/1431/photo/
2001年作品
悲しみの映画。
2002/1/27 10:44 by 未登録ユーザ さくらんぼ
( 引用している他の作品も含め、私の映画レビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)
もしかしたらこれは、二人の子供を1人づつ連れて去る、離婚夫婦の暗喩話かも知れない。
給水塔に入る子供とは何か・・・
それは子宮に入る(受胎する)2女を意味する。
あの母親は二人目の子供を身ごもっていたのだ。
そして、変化のシンボルであるエレベーターの中で、母は2女を選ぶ決断をする。
又、エレベーターからの洪水で流し出される子供。
これは羊水とともに出産される長女であった。
なぜは母は2女を選んだのか。
伏線は有る。
長女の手を、父と母が引っ張り合った時、長女はすぐに父の手を離さなかった。
その時、母と子の間にほんの少し隙間風が吹いた。慌てて表面上を母と長女は取り繕ったが・・・。
しかし2女は違う。
命がけで母にしがみついた。
その時母の心は動いた。
そんな風に見ると、深層を理解できる気のするこの映画。
しかし、私はもっと怖い映画にして欲しかった。
ホラー映画は怖い物見たさで行くのだから。
追記 2003/3/6 22:22 by 未登録ユーザさくらんぼ
本文中の「・・・エレベーターからの洪水で流し出される子供。これは羊水とともに出産される長女であった。」は「・・・エレベーターからの洪水で流し出される子供。これは2女出生の羊水のためにはじき出される長女であった。」の方が、より今の解釈に近いと思います。訂正させていただきます。
本題に入ります。
この映画では、ご承知の通り、冒頭、主人公の夫婦が離婚問題を抱えており、長女の奪い合いをしている事が描かれます。
そして、ホラーの部分では反対に一人の母親を二人の子供が奪い合うストーリーとなっています。
この対照的なストーリーから、この映画は離婚と何らかの関係を含ませた物語である事が伺えます。
次に、給水塔とは何かと考えたときに、私は母の子宮の暗喩だと思いました。
だとすると、そこから出てきた子供とは「出生」した子供だと思います。ここらあたりから私に見えてきた白日夢は、このようなストーリーです。
「離婚手続き中の母は、なんと2女も身ごもっていた事に気づく。そして思う。生む事は2女にとって幸せなのだろうか。それに母子家庭の私がもし2女を産めば苦しい生活が待っているだろうと。また、はたして生まない選択は可能なのだろうかとも」。
ところで、その生まない選択は2女の「死」を意味します。
そこでホラーにつながりますね。
まだ胎児の段階で目に見えない2女「幽霊と重ねている」が母を苦しめます。
伏線として母が心を病んだ経験が有る事も描かれます。
そして、その苦しみは長女も巻き込みます。
そして、あのような結末となるのです。
私は男なので母の気持ちは分かりません。世のお母さんから見たらまったく見当はずれの解釈かも知れませんが、この映画の中にそんな白日夢を観たのです。
ところで、もう記憶もディテイルが薄らいでいますが、「母の行動は自分の娘を守るため」という解釈があったとしたら間違いでないと思います。私は陰の部分をお話しているだけですから。
追記Ⅱ 2022.10.4 ( お借りした画像は )
キーワード「選択」でご縁がありました。緑のケーキ美味しそうですね。中身が何か気になって、フォークを入れたくなります。無加工です。ありがとうございました。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)