#ネタバレ TV 朝ドラ「ちむどんどん」
( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)
映画が時代背景を描くものならば、朝ドラ「ちむどんどん」も、深層的にはコロナ過を描いていたと考えるのが、自然なのかもしれません。
では、コロナウイルスはどこにいるのかと言えば、(失礼ながら)ヒロインの兄・賢秀でしょうか。頭が良くなるとか言って「棘のあるヘッドバンド」をしていましたが、あれが記号だったのでしょう。
そして賢秀に悪気はなくとも、ドカンと大きなことをやりたくて、結果的に人からお金をだまし取ることが多かったです。ここから人に寄生するコロナウイルスを連想できなくもありません。
コロナ過と言えば、アクセルとブレーキを同時に踏むような政策が生む、世の中の割り切れない空気感です。それが、登場人物たちの、時にイラつくような言動になっていたのかもしれません。
そして、ヒロインが勤めていたイタリア料理店は、玄関両サイドの壁にヒビが入っていましたし、植木鉢の一つもなく、あまり愛想がありません。
内部の客席でも、玄関から丸見えの、通路みたいな真正面の席が、つい立てもないのに特等席になっており、落ち着かなさを演出しています。
ヒロインが開いた沖縄料理店では、不愛想な元同僚を料理人に雇い、不快感の風を店内に吹かせています。 ちなみに、TVドラマ「櫂」でも問題のある人を雇うエピソードがありましたが、あちらは恩を感じて、改心し、大人しく忠実なしもべになりましたので、この不愛想には理由があるのでしょう。
以上のような事から俯瞰すると、この「ちむどんどん」というドラマは、もしかしたら、コロナ過の空気を、少々デフォルメ気味に、良く描いていたのかもしれません。
「ちむどんどん」は伝統的なホームドラマの皮を被った狼だったのかもしれませんね。
だから、私もそうですが、文句を言いつつも、(深層的に)心をつかまれ、目が離せないのでしょう。視聴率は悪くないようです。
( これは2022.9.1の「今週までのパレット」の記事に加筆転記したものです。)
(追記) 2022.9.2 ( お借りした画像は )
キーワード「羊」でご縁がありました。色も素晴らしく、明るく楽しい絵ですね。無加工です。ありがとうございました。
(追記Ⅱ) 2022.9.2 ( 家畜と時短営業 )
「 急速に壊れるゾーニング、人間社会に押し寄せるウイルス 解決策は? 」
ウイルスは「野生動物」→「家畜」→「人間」のように感染する事もあるようです。
ならば(ウイルスの記号である)兄・賢秀が家畜のそばに来たのも偶然ではないように思います。
ちなみに、実際は新型コロナと豚は関係ないようです。中国ではロックダウンに備えて食料として豚の買いだめが起こっているぐらいです。
「 中国・四川省でロックダウン開始 豚を丸ごと買いだめ 」
それから、不愛想な元同僚の料理人は、事前に約束した通り、忙しくても定時に帰ってしまいます。この時間厳守も、新型コロナの時短営業のことだと思います。
又、歌子が病気になったり、小さな声でしか歌えなかったりも、新形コロナでカラオケがダメージを受けたことを連想します。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)