#ネタバレ 映画「ダウン・バイ・ロー」
「ダウン・バイ・ロー」
1986年作品
堀の外へ出た人たち
2021/10/20 6:57 by さくらんぼ (修正あり)
( 引用している他の作品も含め、私の映画レビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)
これもジム・ジャームッシュ監督作品というだけで、内容を知らずに観に行きました。
映画が始まるとモノクロ画面が現れ、少しがっかり。前半の1/3ぐらいは時々眠りながら観ていました。映画のせいではありません。ランチ後だから…。
やがて睡魔は雨雲が通り過ぎるように消えていきます。
目に飛び込んできたのは刑務所にいる主人公たち二人。
性格が合わないようでギクシャクしています。少しの後、もう一人の男も入れられて、凸凹三人組が出来上がります。この刑務所内の彼らのコントは特筆すべき面白さでした。
私にとってのこの映画は脱獄ドラマ。映画「とらわれて夏」を思い出す佳作です。
★★★★☆
追記 ( 堀の外へ出た人たち )
2021/10/20 7:08 by さくらんぼ
私が知っているジム・ジャームッシュ監督作品というのは、他人を記号でしか見ず、自分の殻に閉じこもっている人たちが、寂寥感を抱えて生きる、エドワード・ホッパーの絵画のような世界観を描いているものでした。
しかし、この映画「ダウン・バイ・ロー」では、逆に他人と深くかかわる人たちが描かれていて、映画「ストレンジャー・ザン・パラダイス」とは真逆な世界観を描いているように思えました。
だからハッピーエンドであり、鑑賞後にはお酒を一口飲んだ様に、胸のあたりが温かくなりました。そうです。私が映画を見てよかったなと思える瞬間は、この胸の温かさです。
ちなみに、刑務所・脱獄という記号は、他人との間にある心理的な壁のことだったのだと思います。
追記Ⅱ 2022.8.9 ( お借りした画像は )
キーワード「旅立ち」でご縁がありました。童話の挿絵ふうで、雰囲気がありますね。少し上下しました。ありがとうございました。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)