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#ネタバレ 映画「ルッツ 海に生きる」 この漁も消えゆく文化
「ルッツ 海に生きる」
2021年製作 95分 マルタ
2022.7.2
( 引用している他の作品も含め、私の映画レビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)
代々相続された、遊園地のボートのようにカラフルで小さな漁船に乗り、一人で漁に出ていた男は、浦島太郎のように世間に疎くなっていました。そんな彼にとって、妻子を養うためとは言っても、陸に上がることは簡単ではありませんでした。
もちろん私に漁師の経験はありません。しかし、どこか既視感を感じるのは、人事異動などで多少なりとも似たような「居場所が無くなる気持」を、繰り返し味わった事があるからかもしれません。
この漁師の場合は、それが同時に、伝統文化が消えゆく事にもつながっているのです。
かつての日本は、一時期、欧米文化の前では日本文化には価値が無いと思っていたようです。それと同じように、食っていくため、効率化のため、この映画のような末端の伝統文化は捨てられているのかもしれません。
そう思っていたら、映画のチラシにも、「ある共同体の文化」という文言の入ったコメントがありました。やはり、個人を通して文化を描いていたのでしょう。
ちなみに、主人公・ジェスマーク(ジェスマーク・スクルーナさん)は、マルタで実際にルッツと呼ばれる伝統漁船に乗っている漁師さんだそうです。
ですから、彼の所作は本物なのです。もちろん、それが信じられないほど、演技も素晴らしいものでした。
仕上がりはTVドラマではありますが、「ロッテントマト」の100%高評価で、楽しめます。
★★★★
追記 2022.7.2 ( お借りした画像は )
キーワード「文化」でご縁がありました。なんとなく落ち着く風景です。少し上下しました。ありがとうございました。
( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)