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#ネタバレ 映画「風の丘を越えて 西便制〈ソピョンジェ〉 」

「風の丘を越えて 西便制〈ソピョンジェ〉」
1993年作品
恋人たち
2018/8/27 8:59 by さくらんぼ (修正あり)

( 引用している他の作品も含め、私のレビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

映画「男はつらいよ」の寅さんとさくらは、腹違いの兄弟ですね。寅さんが家を飛びだした理由の一つには、(皆は厄介者扱いするのに)いつも寅さんに優しかったさくらに、男として惚れてしまったからだという説もあるようです。

ところで、この映画「風の丘を越えて 西便制〈ソピョンジェ〉」でも、ドンホとソンファという義兄妹が出てきます。旅芸人の家族です。でも、途中いろいろあって、ドンホは一人逃げだし、残されたソンファはショックで声が出なくなります。

私は映画館で観ましたが、後にビデオを借りたとき、隣で観ていた今は亡き母が、「(彼は)あの女の子を好きなんじゃないの…」と唐突に言ったのを覚えています。私は気づいていませんでしたが、きっと女の感なのでしょうね。

そう思って観ると、ラストの再会、一緒にパンソリを歌うシーンが、より胸に沁みます。

あれは別れた恋人同士の再会だったのですね。

言葉に出さなくとも、音楽でお互いである事が分かり、涙を流したのですが、なにも語りあうことなく、また別れていきました。

★★★★★

追記 ( 一滴の毒 ) 
2018/8/27 9:26 by さくらんぼ

義理の父が、ソンファの芸の肥やしにするため、「恨(ハン)」の感情を植え付けようとして、毒を盛り、視力を奪うエピソードは壮絶です。

私の理解を越えていました。

でも、最近の日本のTVドラマ「高嶺の花」にも、華道お家元の跡継ぎ娘に、それに似た感情を植え付けようと必死になる父親がいて、やっぱり、それも古今東西不変の真理なのかなと、思ったり。

そう言えば、絵画でも一流の二流の違いは、「一流には一滴の毒がある」とか聞いたことがあります。

追記Ⅱ ( 岡本太郎さんも ) 
2018/8/27 21:02 by さくらんぼ

そうそう、「芸術は爆発だ」でおなじみの岡本太郎さんも、「自分の中に毒を持て」という本を書いていらっしゃいました。

追記Ⅲ ( 「この世のものは二つで対になる」 ) 
2021/12/14 9:31 by さくらんぼ

書いたと思っていましたが…

この映画の中に、大道芸人のような人が出てきて、色絵の具で、2羽の鶴とか、「対になるめでたい絵」を書いて、「この世のものは二つで対になる」みたいなセリフを言ったシーンが印象に残っています。

ちなみに同様の絵師の方を、常設万博のような愛知県犬山市にある「野外民族博物館 リトルワールド」で、昔、見たことがあります。カラフルでとてもきれいでした。今もあるのでしょうか。

ちなみに、二つで対になるのは、この映画「風の丘を越えて 西便制〈ソピョンジェ〉」の義兄妹(恋愛感情が芽生えた)もそうですし、北朝鮮と韓国もそうなのでしょう。

追記Ⅳ ( TVドラマ「日本沈没ー希望のひとー」 ) 
2021/12/14 9:57 by さくらんぼ

(  以下、TVドラマ「日本沈没」のネタバレにも触れています。 )

令和のTVドラマ「日本沈没ー希望のひとー」(2021年)を最終回まで観ました。(失礼ながら正直に申せば)いささか薄味の感もありました。なぜかと考えたら、人間の掘り下げが浅いように思いましたし、予算の関係もありましょうが、特撮も少なかったからだと思いました。

しかし、官僚である主人公・天海(小栗旬さん)にはスポットライトが当たっており、ファンの私は、彼と杏さんを見ているだけでも元が取れた感じです。

今回の「日本沈没」、北海道と九州が残るという顛末や、「抗体カクテル療法」を思わせる2種の薬、そして、ラストにあった田所教授と天海の会話で「君だけが私を信じてくれた」というセリフ、そして守秘義務の中で働く夫・天海を捨てた妻が再婚した男の急死と、守秘義務を理解して天海について行った記者・椎名(杏さん)の成功、そして日本人移民を受け入れた世界などで、今回の「日本沈没」も、あの韓国映画のように、「この世のものは二つで対になる」を描いていたように思いました。

追記Ⅴ 2022.9.1 ( お借りした画像は )

キーワード「二つ」でご縁がありました。分かりますでしょうか。奇跡のような写真です。少し上下しました。ありがとうございました。



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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