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#ネタバレ 映画「最終兵器彼女」

「最終兵器彼女」
  2005年作品
「苦渋の選択」という世界
  2006/3/4 7:00 by 未登録ユーザ さくらんぼ(修正あり) 

( 引用している他の作品も含め、私の映画レビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。 )

ヒロイン“ちせ”(前田亜季さん)とシュウジ(窪塚俊介さん)がデートしていると、ヘリコプターの回転音が聞こえて来ます。敵が“ちせ”を遊園地もろとも吹き飛ばそうと襲ってきたのです。

“ちせ”は背中から羽を出して戦えばよいものを、シュウジに自転車をこがせて、自分は後ろに乗って、その場を離れます。

誰も巻き添えにしてはなりません。しかし、変身して戦う姿は、あまり恋人のシュウジには見せたくありませんでした。か弱い!?普通の女子高生の様に、自転車でシュウジの後ろから、しがみつく“ちせ”。

しかし、ヘリからは逃げ切れません。とうとう戦わなければならない時が来ました。

「後ろを見ないで」、そんなセリフがあった様に思います。その直後、彼女は「コロン、コロン」と何かを道に落します。超小型の誘導ミサイルでした。それは落ちた後にすぐに舞い上がり、くねくねと飛び、見事に敵のヘリを撃墜したのでした。

「もう、終わったわ。大丈夫よ」。

そう言って、自転車から降りる“ちせ”。

でも、シュウジの興奮はその言葉だけでは治まらず、制止する“ちせ”を振り切って、崖下の撃墜したヘリを見に行きました。そして、死体を目の当たりにしてうろたえたのです。

「仕方が無かったの・・・」と言う隊員”ちせ”。理屈では理解できても、感情が整理できずに混乱する民間人のシュウジ。

“ちせ”の、「苦渋の選択」のエピソードでした。

同様に、防衛態勢を完璧にするために日本政府が“ちせ”を兵器に改造した事も、強くなりすぎた日本はおっかないと諸外国が日本に総攻撃を始めた事も、想定外の事態に日本が“ちせ”を抹殺する事を決断した事も、そして最後に“ちせ”が天上に昇った事も、みんな「苦渋の選択」だったのだと思います。

世の中とは「ほろ苦いもの」なのかもしれません。

追記 ( お花見 )
2016/4/10 18:16 by さくらんぼ

桜を見ることが“お花見”とは限らないのです。

桜があればどこでも桜は見れますが、それは、桜を見るだけで“お花見”ではないのですね。“お花見”とは、わざわざ知名度のある“お花見処”へ出かけて行き、大混雑の中で、場所を奪い合い、非日常の中ですることを言うのかもしれません。

なぜ、そうなるのでしょう。

ひとつには、無意識に「桜に宿る寂しさ」を感じ、「人は肩を寄せたくなる」から、なのではないでしょうか。気功的にも、桜の「花」からは「発散の気」が出ていると言われており、私も「吸い込まれるような気分」になることがありますし。

それはある意味、オーストラリア大陸の「広大な荒野」に心のバランスを崩し、大型の人工物、たとえば大型バスに乗りたくなるのと似ているのかもしれません。映画「プリシラ」みたいに。


( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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