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#ネタバレ 映画「クライマーズ・ハイ」

「クライマーズ・ハイ」
2008年作品
神は細部に宿る
2008/7/12 21:56 by 未登録ユーザ さくらんぼ (修正あり)

( 引用している他の作品も含め、私の映画レビューはすべて「ネタバレ」のつもりでお読みください。)

このニュースを最初に聞いたのは職場のテレビだったような気がします。映画の中の新聞社のシーンのように。

それから何年か後、私は本屋さんで一冊の本に出会いました。事故の別説を書いたという本です。映画ラストのテロップにもあるように「事故原因には諸説あり、現在も再調査を望む声がある」ようです。

その本に書かれていたことは、あまりにも衝撃的な仮説でした。立ち読みでしたから詳しくは覚えていませんが、ここで口にするのもはばかられる様なショッキングな話です。

しかし、その後メディアで語られることも無く、私はすっかり忘れていました。そんなある日、映画「クライマーズ・ハイ」に出会うことになったのです。

私はあの本を思い出しました。「神は細部に宿る」とか申しますが、「クライマーズ・ハイ」は「あの本」を思い出させてくれたのです。

映画の細部で、記者たちによって、時には雑談として語られた「取材で感じる直感的な違和感」がです。

あの本に書かれていたことは本当だったのでしょうか。そうすると、この映画は、単なる娯楽作品ではなく、未来へ託した事故原因の告発映画なのかもいしれないと思ってしまうのです。

( あの本を今手に入れることは困難でも、ネットで似たような情報が手に入れられます。)

追記 ( 映画の本題は  ) 2008/7/14 16:17 by 未登録ユーザさくらんぼ

どうも、さきに余談を書いてしまったようです。

では、この映画の本題はなんなのでしょう。

「検閲無くても情報関所はある」とでもタイトルをつけましょうか。

ケータイもネットも無かった時代、いや、今でもそうですが、一枚の新聞(情報)が国民の目に触れるまで、実にたくさんの人々の手が触れているのでした。

それはすべて情報関所とでも言ったらいいのでしょうか。検閲など無くても、情報関所は沢山存在します。そこで取捨選択されたものだけが、なにくわぬ、まるで自然にそこに在ったかのような顔をして、読者、視聴者のもとへ届くのでした。

私たちは普段その取捨選択を気に留めることなくニュースに接しているのです。そのことに、改めて気づかせてくれた事は良かったと思いました。

今年の佳作です。

追記Ⅱ 2022.9.15 ( お借りした画像は )

キーワード「ドア」でご縁がありました。ピンク色とお花畑が、良いコントラストですね。少し上下しました。ありがとうございました。



( 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 

更新されたときは「今週までのパレット」でお知らせします。)


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