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シン・短歌レッスン3

滝行か?人口滝ですが。先日の忠生公園内で撮ったもの。

塚本邦雄短歌

坂井修一『塚本邦雄』

「荻」「空蝉」も和歌の遠き世界。滅びの美学としての和歌という考えは釈迢空と繋がるのかもしれない。いささかセンチメンタルな短歌だが。それより『蒼鬱境』という題が凄い。その一首目だそうだ。

今日の予定

オンライン句会の選句があった。終わった。
図書館に行く。鈴木涼美の『ギフト』を借りたいのだがないようなので掲載した『文學界』を借りてくるつもり。
映画短歌は、今日は何にしようか?『幕末太陽傳』にしようか?『全身小説家』観ている。途中でパソコンダウン!
映画は、『あちらにいる鬼』を見てくる予定。瀬戸内寂聴と井上光晴の三角関係もの。井上光晴のドキュメンタリー『全身小説家』を撮った原一男が甘すぎと批評していたな。このドキュメンタリー映画も面白いので再見しよう。映画短歌は、『あちらにいる鬼』にした。
最大の山は原作大賞の一話だけど書けるのか?一応書けたけど今だ構想段階!

模範十一首

今日も『中条ふみ子歌集』から続き。

絵本に示す駱駝の瘤を子が問へば母かなしむその瘤のこと  『比重』
信ずるもの実在のみと言ひきれずわが奥底に貘は夢食ふ  『貘の夢』
触れがたき白くとも花なればわれの不浄を卑めはせず  『貘の夢』
何事も金銭に片つく酷薄の巷にて見れば花暗々と  『貘の夢』
吊るされしけものの脂肪が灯に耀らふ店出でてなほわれの危ふく  『貘の夢』
捌かるる鞭なきわれのけだものはしらじらとして月光にとぶ 『貘の夢』 
跳躍の姿勢にけものは待ちゐたり居られむとし我は近づく  『貘の夢』
けものさへ冷たき目にてつき放すわが生きざまか淋しくてまた  『貘の夢』
気の強き女だなぞと言へり柔き果肉を庇ふ殻を知らねば  『貘の夢』
来々軒より胡椒の匂ひ流れくる春の夜更けをいたはり歩む  『貘の夢』
埃立つ夜のフロアに脱ぎすててわがモノロオグとも白き舞踏靴  『貘の夢』

この「瘤」は癌のしこりを暗示しているのか?暗示でないにしても予言的な歌になっている。
『獏の夢』は現実に夢も持てない女の悲しさか?「貘」は短歌とも考えられるか?そうすると実在よりも夢の世界ということなのかもしれない。
この『貘の夢』はけっこう激しい歌が多いのだが「不浄」というのが気になる。
「金銭に片付く」を何を表しているのか?このへんの歌はかなりやばそうな感じだ。「花暗々と」だものな。
この歌から「けもの」短歌が続く。
この頃ダンス教室に通っていたのだ。
十一首になってしまったが「来々軒」はなんか緊張感の中にふと休まる瞬間があって好きだ。

映画短歌

『あちらにいる鬼』

節分のあちらにいると
鬼は外
こちらにいる嫁の鬼っ子



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