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ニューオリンズからシカゴへジャズは流れていく

Louis Armstrong & His Orch."Satchmo Plays King Oliver"(1959)

St. James Infirmary (Gambler's Blues) 4:56
I Want A Big Butter & Egg Man 3:43
I Ain't Got Nobody 3:57
Panama 4:05
Dr. Jazz 2:38
Hot Time In The Old Town Tonight 3:35
Frankie And Johnny 4:00
I Ain't Gonna Give Nobody None Of This Jelly Roll 4:01
Drop That Sack 2:50
Jelly Roll Blues 2:48
Old Kentucky Home 4:31
Chimes Blues 3:23

今はないけど水道橋に「スウィング」というスウィング・ジャズばかりかける店があり、その店で最初に聴いて強く印象に残っているのが、サッチモ(ルイ・アームストロング)のこのアルバム。一曲目の「セント・ジェームス病院」(浅川マキさんの演奏でも有名ですね)の暗い雰囲気、でもまだサッチモだからどこかしらユーモアもたたえている。この曲を一曲目に持ってきたのは師匠であるキング・オリヴァーの追悼の意味もあるのではないか?そんな感じがするオープニング曲です。こんな雨の日にはぴったり。

キング・オリヴァーはコルネット(トランペットにピストンを付けて売り出したのが始まりだとか、当時は金管楽器も改良がなされていたのでそれもジャズの発展になったのでしょうか)奏者でミュート奏法などワウワウ奏法なども最初にやった人でそれがサッチモに受け継がれたようです。キング・オリヴァーはシカゴ・ジャズの人で、ニューオリンズ・ジャズ(デキシーランドジャズ)がシカゴに流れ、そこでシカゴ・ブルースと出会ったのかもしれないです。キング・オリヴァーの作曲はその感じを伝えてますかね。

2曲目から明るいデキシーランド・ジャズの雰囲気です。ニューオリンズがフランス植民地だったこともあり、フレンチ味なんですね。シカゴ・ブルースは工業都市だからもっと人生辛いよ的な。"Jelly Roll Blues"とか"Chimes Blues"には影の部分が感じられます。

(ジャズ再入門vol.39)


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