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お遍路もみんなで集え法会かな

黒田杏子『四国遍路吟行―俳句列島日本すみずみ吟遊』

年4回、俳句仲間と四国霊場を訪れ、句会を行ってきた著者が伝える「遍路吟行」の楽しみ。『藍生』の平成10年から15年に掲載した吟行の記録を中心に、遍路吟行参加者の感想文などをまとめて単行本化

黒田杏子は、元編集者の俳人。そんな編集者の作った遍路吟行という句会の本だった。遍路よりも句会目的で四国八十八ヶ所(全部でもない)に集まって句会を開く。句会の本としては面白いのかな。

当事者ではないんで、その座(句会)からは遠い。お遍路の道行よりも寺でのわいわいがやがやの観光客遍路のような編集本。その中にお遍路している人のエッセイもあるのだが。

もともと寂聴さんの今こそ「巡礼」の時代という言葉を受けて遍路吟行が成り立った黒田杏子が遍路吟行句会を開催した背景も。そんな句会の編集本だったので、ちょっと期待外れ。同人誌のような句会の本。


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