恐るべき「姉」だった
『恐るべき子供たち』(仏/1950)監督ジャン=ピエール・メルビル
ジャン・コクトー原作の映画化。原作がセリフが多いのか、ちょっと退屈だった。物語が良くわからない。最初雪合戦で胸に雪を受けた中学生(中学生に見えん!)が倒れ、雪をぶっつけた少年が主人公だと思ったが違った。中国の無謀な子供のような映画を想像していた。
胸に雪を当てたれた病弱の少年と姉の物語で、この姉がお転婆というか、ぶっ飛んでいる姉で弟と喧嘩ばかりしているのだが、その裏返しで弟を愛しているのかな。その姉弟関係の中に友達(まともだった)が入って三人関係のような映画になる。友達に万引させるシーンで、三人で逃げるシーンはゴダールの『はなればなれに』の「ルーブル・ダッシュ」を想い出させた。ゴダールの影響を受けたベルトルッチ『ドリーマーズ』は、『恐るべき子供たち』のリスペクト作品かもしれない。
こっちも姉弟の愛欲みたいな映画だった。ただ途中から男友達に彼女が出来て、姉の紹介だったか?まともなカップルからみたら異常な姉弟だった。最後は姉弟心中のような結末。
萩尾望都で漫画化されているという。そっちを読みたいかも。姉役のニコール・ステファーヌが美人ではないけど小悪魔的でいい。