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やどかり短歌八月選
俳句でやってみたので短歌でやらないことはない。ただ短歌の方はイマイチ自信がないのだった。和歌から始めたりして試行錯誤状態だから。短歌らしさがまだ形に成っていないのだと思う。
佳作
「うたの日」から♪2つ以上のもの(レベルが低すぎる)
つくつくぼうし呪文で祓ふ破戒僧顔に小便静けさの森
水槽の忘れて久しいカブトムシすえたにおいは僕たちの部屋
祈りつつひとり寝の夜十字架は傾いたXとかを知る
かくとだに八月の風記憶する灰燼の跡 夕凪の街
映画から短歌。
夜をこめて反乱分子と騒ぐ虫四面三角楚歌の王と妾(わたし)
いにしへの乗り継ぎ列車ああ不通台風直撃 足止め喰らふ
旧作は古びるものと知りながらなほ慚愧するシン・シリーズは
連作短歌「Waltz For Awo」
特選
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これはこうの史代『夕凪の街 桜の国』の本歌取りです。
「八」ということで「八月」のナガサキ原爆投下の日(昭和20年8月9日)の短歌。『百人一首』
の本歌取りでもあります。