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カーテンをさがして三千里

我が家のクソデカ窓を紹介するぜ!


我が家に、ついにカーテンがやってきた!

断っておくが、引っ越してから約7カ月間、カーテンなしで生きてきたわけではない。
売主さんが残していったものを使わせて頂いていたのだ。
売主さんの粋な計らいに感謝カンゲキ雨嵐なのだが、残していくのにも理由があったことだろう。
なにせ我が家のLDKの掃き出し窓はバキバキのハイサッシで、カーテンの高さは2.4m以上必要なのである。

このクソデカ窓に合わせるには、基本的にオーダーカーテンしかなく、しかも、引っ越し先もクソデカ窓でない限りは使いまわせないのだ。
因みに、池袋のタワマンもハイサッシだったが、この家のハイサッシには到底及ばなかった。
新居の窓の大きさを心配する売主さんに対して、「旧居もハイサッシなので(カーテンを)使いまわせますよ!HAHAHA!」と豪語していた自分を殴りたい。とんだ大恥野郎である。

それはさておき。
売主さんも引っ越し先では使えないということで、カーテンを置いて行ってくださったのだろう。
お陰で本当に助かった。
売主さんのご厚意がなければ、約7カ月間、ノーガード戦法で生きなくてはならなかった。

さて、このクソデカ窓だが、掃き出し窓二組という構成だ。
広い壁一面に4枚のクソデカ窓があるという、存在感バリバリの立ち位置である。
つまり、カーテンが部屋の印象を決めると言っても過言ではない。
これはインテリアのセンスが問われる。
果たして、今まで、ニトリでテキトーにカーテンを買っていた自分が満足のいくものを選べるのだろうか……!

「そのサイズはお取り扱いがありません」


海のリゾートっぽい家にしたい!!!

せっかく海が近いので、私は強くそう思っていた。
そもそも、名前に海を入れるくらい海が好きなので、海っぽいとテンションが上がる。仕事も捗り、落ち込むことも少なくなるだろう。

とにかく、コンセプトは「海のリゾート」に絞り、海らしくないものはできるだけ取り入れないことにした。
インテリアショップの店員さんはコンセプトが決まっていると提案がしやすいようで、インテリアショップ巡りをする時に助けになった。

余談だが、店員さんが勧めてくれたカーテンの模様を見、「こちらは内陸の植物なので無しで」とお返ししたこともあった。なぜか店員さんは「内陸の植物」という表現がツボだったらしく、バカ受けしていた。

それにしても、「海のリゾート」っぽいカーテンは意外と見つからなかった。
ネットショップからリアルショップ、アウトレットセール会場まであらゆる場所に足を運んだのだが、それらしいものは一握りだった。
「最近は無地のものを求めるお客さまが多くて……」とおっしゃる店員さんもいた。
「ああ、『丁寧な暮らし』みたいなやつですね」と私が返したら、「そうなんですよw『丁寧な暮らし』wwみたいなやつですwww」と草を生やされた。どうやら、『丁寧な暮らし』は(笑)案件らしい。

それでも、吉祥寺でエモい絵柄のカーテンを見つけたり、私が愛用しているニトリでもトロピカルっぽい模様を見つけたりしていた。
しかし、広い壁一面に使用するカーテンが模様入りだと、主張が激しすぎることに気付いた。
LDKにはすでに模様入りのアクセントクロスを用いている。
模様が入った壁が二種類あると空間が引き締まらないのではないだろうか。

模様入りでない方がいいのだろうと思いかけた頃、海を思わせる美しいグラデーションカラーのカーテンに出会った。
「これがいい!」と思ってオーダーカーテンを頼もうとしたところ、「そのサイズはお取り扱いがありません」と言われてしまった。
我が家のクソデカ窓のサイズだと布を継ぎ足さなくてはいけないらしい。もちろん、グラデーションカラーのカーテンに布を継ぎ足すなんて有り得ない話だ。

大きすぎる窓はカーテンを選べない
その上、素材やプリントが安っぽいと悪目立ちしてしまう。
売主さんが置いて行ってくれたカーテンは艶感があって厚みもあり、良いファブリックを使っているので尚更だ。

安っぽくなく、海のリゾートっぽく、しつこくないカーテン。
私はそんなカーテンを求めつつ、都内(たまに都外)を彷徨い歩いたのであった……。

私に必要なのは『丁寧な暮らし』だった!

売主さんのカーテンはいいカーテンなのだが、厚みがあるためか、閉めると外界と遮断される感じがしていた。そこに少しだけ閉塞感を覚えていたのだ。
それに加え、カーテンの色はブラウン。
リフォーム前は天井と壁が白一色だったのでアクセントカラーになっていたはずなのだが、リフォームして天井をウッド調にし、アクセントクロスを用いたので、全体的に重くて賑やかになっていたのだ。

そのことを踏まえつつ、どのようなカーテンがいいかを考える。

●模様入りのアクセントクロスがあるので、その模様を活かすために模様なしにする。
●天井と床がウッドなので、これ以上ウッド要素を入れない(海ではなく森になってしまうので)
●部屋の雰囲気を軽やかにするために、薄い色を選ぶ。
●厚くて重いカーテンはやや苦手なので薄手でよい。「もっと光を!」の精神なので遮光性はいらぬ
●でも、せっかく新調するので地味すぎるのは嫌というお気持ち

これらと「海のリゾート」を考慮した結果、私に必要なのは「天然素材の無地カーテン」だと悟った。
天然素材カーテンは、その存在感だけで雰囲気を作り上げてくれる。
そこに模様など要らないのだ。
ポリエステルではなく、リネンやコットンの手ざわりが優しくて心地がいいカーテン……。

そう、私に必要なのは『丁寧な暮らし』カーテンだったのだ!!!
透け感があるカーテンから零れる朝日……
風に軽やかになびく天然素材カーテン……(妄想中)
それこそ「海のリゾート」感ではないだろうか!(開眼)

そう確信した私は天然素材を求めてさまよい歩く『丁寧な暮らし』ゾンビと化したのだが、リネンやコットンのカーテンは意外と取り扱いが少なく、割高であったりして苦労するのであった……。

スケスケだぜ!!

そんな中、『友安製作所Cafe 浅草橋』さんで見つけたのがこちらである。

インド産のファブリックを国内で縫製した綿30%のカーテンだ。
70%ポリエステルだが、ポリエステルが憎いわけではないので全く問題ない。所詮は雑な暮らしをしている人間だ天然素材っぽければポリ100%でもいい

価格もリーズナブルだし、サイズも問題ない。
実店舗で実物に触れて、手触りの良さも確認した。
こうして私は、半年以上に及ぶカーテン選びに終止符を打ったのであった。

そして、到着したのがこちらである。

沖縄の海の色!!!

我が家の壁一面が沖縄の海になった瞬間である。
やや重めでウッド感が強かったLDKが一瞬にして軽やかになり、優しい海風に包まれた。
海のリゾートに一歩どころか五十歩くらい近づいた

透け感があるファブリックなので、外の柔らかな光をふんだんに取り込み、カーテンを閉めていても明るい。
寝室ではないので遮光機能はいらない。私は陰の気が強すぎるので、陽の気を取り込みたいのだ。

だが、この透け感ある素敵なカーテンには欠点があった。
それは、透け感がありすぎることである。

一応ドレープカーテンなのだが、スケスケの丸見えで、遮像効果はほぼない。
日没後は私がデスクに向かって仕事をしている姿が外から丸見えである。
これに関しては、遮像のレースカーテンをつけることで解決するだろう。
まさかここまで透け感があるとは思わなかったので驚きだ。

紆余曲折あったり、思わぬ透けがあったりしたが、満足度はかなり高い。
部屋の雰囲気も良くなったので大満足だ。
これからも海のリゾートに近づけるべく、インテリアショップをゾンビのように巡りたいと思う

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蒼月海里
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