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書き下ろし小説

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蒼月海里のきまぐれ書き下ろし小説。
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#短編小説

【咎人の刻印】七夕 特別掌編

《作品紹介》 『咎人の刻印』は小学館文庫より刊行。 主人公の神無は、愛を探すゆえに殺人を繰…

蒼月海里
3年前
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【咎人の刻印】Mikage Birthday SS

《作品紹介》 『咎人の刻印』は小学館文庫より刊行。 主人公の神無は、愛を探すゆえに殺人を繰…

蒼月海里
3年前
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【東京地下迷宮街】地下のジャンク屋さん【短編小説】

 東京都心には、巨大な地下迷宮があるという。  しかも、その迷宮にはたくさんの人が生活を…

蒼月海里
3年前
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【東京地下迷宮街】赤子を喰らう蛇【短編小説】

 東京の地下には、《何か》がいる――。  女は、泣いている赤子を抱きながら走っていた。 …

蒼月海里
3年前
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【東京地下迷宮街】地下のおばけさん【短編小説】

 ツグミという少女の友人の知り合いが、行方不明になったらしい。  ネット上でも、同僚の知…

蒼月海里
4年前
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【東京地下迷宮街】虎を諭す居酒屋【短編小説】

 東京の地下には、《何か》がある――。  延々と続く下り階段を降りると、提灯の灯りが私を…

蒼月海里
4年前
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【短編小説】ひまわり畑

 祖父の家の裏には、ひまわり畑があった。  毎年、夏になると家族で祖父の家に行った。  黄金に輝くひまわり達は太陽の子供のようでいて、山を駆け上がる風にその身を揺らしながら、僕達を迎えてくれた。  夏休みが終わる頃になると、ひまわり達は決まって項垂れていた。  溌溂としていた顔を真っ黒に染め、天を仰ぐようだった葉を垂れ込めさせた姿は、僕を陰鬱な気分にさせた。  そんなひまわり畑が恐ろしくて、僕は毎年、逃げるように家族と東京へ帰った。 「ひまわりがそんな姿になるのは、来年