夜明けのティザーヌ。
青いお茶を何度か頂いたことがある。
レモンを垂らすと色が変わったり
水で出すかお湯で出すかで色が変わる。
魔女の薬みたいな。
幼少時代にはすでに魔女の物語が好きで
図書室に置いてあった魔女の絵本や児童向けのシリーズを読んだ。
展開が辛くて途中でやめてしまったけれど、ハリーポッターも読んだし、だいすきなムーミン谷にも魔女が住んでいた。
前に記事にした木々さんの漫画の魔術使いシリーズは本当に愛している。
バリエガーデンで魔法の四季の庭を管理しながら薬草の店をしているとこなんか憧れすぎる。
そんな流れで、丁寧な暮らしというより単に魔女への憧れで
ハーブティー も一時は調べていたことがある。
調合次第で飲みやすくなるし、葉っぱだけでなく花の彩りも綺麗で、それが楽しく感じる人も多いんじゃないかと思う。
よくお茶に使っていたのはミントをベースに
ローズヒップとハイビスカスのブレンドされたものと
ジャーマンカモミール、セージ、ラズベリーリーフ、ローズマリー、エルダーフラワー、
そして夜明けのティザーヌと呼ばれるコモンマロウ。
甘くするのにリコリスを少し。蜂蜜や砂糖を使いたくなかったのでリコリスは重宝していた。
逆にハーブティー としては好みじゃなかったのは油っぽい紅花と香りの強いラベンダーだったな。
結局、今は殆ど水道水しか飲んでないけれども。
精油は汎用性の高いラベンダーとティーツリーとミントに、フランキンセンス、ユーカリ、オレンジバームのあたりが使いやすくて好きだった。
好きな香りがあってもあまりに高価だったりして、なかなか難しかった。
残念ながらこれといった効能は自分は得られなかったけれど、香水が苦手なので香りによっては香水代わりに使えるのが良かった。
選び方を間違えるとパスタの香りになったり湿布のように薬草臭くなったりするので、香水代わりに使うなら慎重に考えて調合するべきだろうけど。
オレンジやレモンとか、花や果実系の香りをベースにするとか。
料理のスパイスとしてはオレガノとクミンが使いやすくて、肉料理にはヒハツをよく使っている。
ゼラニウムやセージなんかはたくさんの種類が作られていて
色や形だけでなく、香りも様々で、パイナップルやレモンの香りがしたりして、中にはヘアトリートメントのような夢みたいな香りのものもある。
薔薇には天使の名前がついた薔薇もあるし、ルシファーほしかったな。
ハーブの歴史や意味を調べていると、とても面白い。
カモミールは古代ギリシャ語で『大地の林檎』という意味で、香りが甘くて林檎みたいだから。
日本には江戸時代にオランダから薬として入ってきて、腹痛に使われていたみたい。
ミントは紀元前1000年頃にエジプトの墓から見つかったとか。
ギリシャ神話では、冥王ハデスが妖精ミンテに心奪われていることを知った妻ペルセフォネが嫉妬に狂いミンテに呪いをかけて甘い香りの植物にした。それがミント。
エルダーフラワーは香りも味も好きなハーブ。マスカットみたい。
この枝で十字架を作り墓の上に植え、やがて根付き花を開き葉が付けば、埋葬された人は至上の幸福にあると言われてるらしい。
ダンブルドア先生の杖の素材。
ローズマリーは海の雫という意味。海岸沿いに多くて海色の花だから。
聖母マリアのバラ、ローズオブマリアとも。
迫害に逃亡したマリアが自分の青いマントをローズマリーにかけると、それまで白かった花が青く変わった話がある。
アルコール性香水は14世紀にはじめて蒸留されたと云われ、その世界最古の香水のひとつであるハンガリーウォーターはローズマリーを原料としていた。
以前、ローズマリーも育てていた。うちではミントやカモミールよりずっと育てやすくて、水挿しでも根が出るくらいで、虫もまず付かなくて好きだった。
逆に強すぎて木のようになってしまうので、育てるのをやめてしまったけれど。大きくなって日当たりが良くないと花が咲かなかった。咲くと色が綺麗だったなぁ。
これは前に育てていたチャービルの花。
にんじんに似てる🥕
カモミール。
これは観賞用のアメジストセージ。
ヤロウの花。
ヤロウは育てやすくて毎年生きてた。
他にもバジルやレモンバーム、チェリーセージ、パイナップルセージなんかがあった。
ゼラニウムやラベンダーは今もあるんだけど。
ハーブだけを食べるピンクのメイガが異常に大量発生し続けて毎日駆除するのが苦痛でやめてしまった。
魔女の薬草の代表的なセージは、鉱物の浄化にも使われるよね。
ソーセージのセージは肉料理にはセージを入れるものだったからとか。
ヤロウはギリシャ神話でアキレスが傷薬として使ったとか
シナモンはエジプトのミイラの防腐剤に使われていたり
チャイブは中国では植物の宝石とされていて
聖母のマント、レディスマントルの学名はアルケミラ(錬金術)魔法のもの。
この葉の雫には魔力が宿り秘薬の原料とされていて、賢者の石にも使われてるとか。
日本では羽衣草というのも綺麗。
鉱物もそうだけれど、いろんな話が残っていて魔法書みたいだから好き。伝説を読むような感覚で言えば、ヒルデガルドも面白い。
特別そういう方向に傾倒してはいないけれど、やっぱり心惹かれるものがあった。
漢方とかも面白そうで、勉強してみたかったな。趣味以上の実用性が難しいのでやらなかった。
祖父母が山に土地を持ってたから、山菜に詳しくて、宝探しみたいな記憶があるんだよね。
アケビを採ってきてくれたり、危ないところなのに自分に見せるために銀竜草を採ってきてくれたこともあった。
とてもこの世のものとは思えないような銀竜草は幽霊茸とも呼ばれていて印象的だった。
龍の髭の根元に宝石のような青い実を見つけると、嬉しくなったりした。
そんな記憶が無意識に結びついていたのかもしれない。