(詩)一匹狼の野良猫が
どんなに不様でもいい
どんなに
みっともなくてもいいから
とにかく生きろよ
どれだけ人に
迷惑掛けたっていい
ひとりぼっちでもいい
さびしくても
かなしくても
苦しくてもいいから
とにかく生き抜けよ
おまえさん
人間ならさ
人間だから
生き抜いてみせろよ
自殺する生きものは
人間しかいないんだから
わかってるかい?
死に方なんて不様でもいい
野垂れ死にしたっていいのさ
死に方なんか
みっともなくていいんだよ
死ぬ時までかっこ付けて
どうすんだ、あんちゃん
死んだ後のことなんざ
知ったこっちゃね
あとはお天道様が
迎えに来て下さんだろ
人生を生き抜いた
命をまっとうした
そんな生き方即ち死に方が
一番かっこいいんだよ
そんなふうに
一匹狼の野良猫に
にらみ付けられた
そして
一匹狼の野良猫が笑った
泣きそうな俺に向かって
笑い掛けてくれた