(詩)夏の毬栗

いがぐりがぽつりと
路上に落ちていて
如何にも佇んでいるふう

怒ってなんかない
ちっとも怒ってなんか
いないのに
みんな痛そうな顔して
避けていくんだ

ほんとうは人懐こそうな
イガグリが
ぽつんとひとりぼっちで
佇んでいた

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