(詩)望まれざる命として
野良猫はどうして生まれてきた?
誰にも望まれず
どうして生まれてきた?
でも望まれて生まれてきた命なんて
本当にあるだろうか
みんな本当は単なる偶然で
生まれてきて
しまったのではないだろうか
でもそれでもいいじゃん、て思う
実際世の中なんて
世の中だって
誰にも望まれず作られ
そして何とかかんとか
成り立っているのだ
巨大なペテンと
無数の偶然の積み木の上で
今日もただ
成り立っているに過ぎないのだから
ただわたしは
こんな世界のどこかで
それでも野良猫が
がんばって生きている、と思うと
わたしも何だかがんばって
生きてみるか、って気にもなるのである