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(詩)風の中の憧憬

一本の雑草にも
夢があった
夢、願い、憧憬は風に乗り
届かない人の元へ駆けてゆく

届かないなら
宇宙の彼方も
隣りの席も距離は同じ

どうせ届かない思いだから
思っても
思わなくても同じならば

宇宙の中のほとんどの夢は
一瞬にして
消え去ってしまう

それでも雑草は
夢見ずにはいられなかった

眩しい陽射しの中で
風に吹かれながら
その雑草は笑っていた
それは楽しそうに
きらきらと笑っていました

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