(詩)雨粒きらきら
星かと思ったら雨
銀河かと思ったら
土砂降りの豪雨
流星かと思ったら
雨のひとしずく
夜の雨は
しっとりと濡らす
地面を
アスファルトを
家々を
眠る草花の夢を
そっと濡らしてゆく
草花は気付かない
今自分たちが
雨の雫で
濡れていることに
雨粒たちは
それが可笑しくて
くすくす
笑いを堪えている
星かと思ったら雨
流星かと思ったら
一粒の雨のしずく
夜が明けたら
欠伸する草花の頬を
そっとやさしく撫でながら
地面へと落ちてゆくよ
星粒のように
朝の光にくすくす
きらきら笑いながら
ゆっくりと
こぼれ落ちていった
雨粒たち