(詩)ターミナル駅

わたしにとって
わたしという存在は
ひとつのターミナル駅に過ぎない
何処かにわたしの
ふるさとがあるのでなく
わたし自身が
わたしのふるさとだったのだ
幾年月
わたしがわたしという生命を
繰り返す
その各々の終わりに
ほんのひと時帰る場所
そしてまた新たな生命の旅へと
出ていくところ
だから
わたしというターミナル駅が
世界の何処にあるのか
今もってわたしは知らない

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