旅行記 | 東京から和歌山。小説の舞台を巡る、女のひとり旅 (号外)
旅館の入口ですれ違ったカップルは、何気なく二人で立っているとき、体の片側をぴたりと合わせている。
下駄箱から履物を取る、そんな些細な動作の間でさえ、二人からは離れたくない意志を感じた。それは私の思い込みかもしれないけど、たぶん当たっている。
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