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気分が乗らないとき、どうする?【心理学】

どうも、あおきです。医学部でコミュニケーション教育と心理学教育を行っている研究者兼心理カウンセラーです。今日は「気分が乗らない時にどうするか?」について考えてみます。

誰でも、「今日はなんだかやる気が出ない」と感じる日がありますよね。特に理由はないのに気分が重かったり、やらなければならないことがあるのに手をつけられなかったりすることもあるでしょう。こういう状態が続くと、「自分は怠けているんじゃないか」とか、「何か根本的に問題があるんじゃないか」と不安になることもあります。でも、まず大前提として、人間は常に気分良く動けるわけではないということを理解することが大切です。

気分が乗らない理由はいろいろありますが、大きく分けると 身体的な要因 と 心理的な要因 に分類できます。たとえば、睡眠不足や栄養不足、疲労が溜まっていると、そもそもエネルギーが足りないので、気分が乗らないのは当然です。また、気温や天気の影響で気分が変わることもあります。これは生物としての自然な反応なので、「気分が乗らないのは自分の意志が弱いからだ」とは限らないんですね。

心理的な要因では、「やるべきことが多すぎて何から手をつけていいかわからない」とか、「完璧にやらなきゃいけないと思うとプレッシャーになって動けない」といったことがあります。また、長期間のストレスが蓄積していると、脳が「もうこれ以上頑張らないでくれ」とブレーキをかけることもあります。つまり、気分が乗らないのは、身体や心からのサインとして受け取ることもできるんです。

では、こういう時にどうすればいいのか?一つの方法として、「小さく動く」ことが挙げられます。これは行動活性化の考え方にも通じるのですが、大きな目標を前にすると動けなくなることがあるので、まずは「とにかく始める」ことが大切です。たとえば、「とりあえず5分だけやる」と決めるのも効果的です。5分経ってもやる気が出なかったらやめてもいいし、意外とそのまま続けられることもあります。

もう一つの方法は、「環境を変える」ことです。同じ場所でじっとしていると、脳が「今は休憩モードだな」と認識してしまうので、作業を始めるのが難しくなります。そういう時は、少し歩いたり、場所を変えたりするだけで気分が切り替わることがあります。特に、自然の中を歩くことは気分転換に良いと言われています。

また、「気分が乗らない自分を責めない」というのも大事なポイントです。私たちは、「いつでもやる気があるのが普通」と思いがちですが、そんなことはありません。誰にでも調子の波はありますし、気分が乗らないのは異常なことではないんですね。むしろ、こういう時こそ「今、自分はどういう状態なのか?」を観察する良い機会になります。「気分が乗らない」という現象を、ただのデータとして捉えることで、「じゃあ今日は無理せずこうしよう」と柔軟に対応できるようになります。

最後に、気分が乗らない時は、「今やりたいこと」ではなく、「今できること」に目を向けるのも一つのコツです。やる気がない時に無理に大きなことをしようとすると余計にしんどくなるので、「これならできそうだな」ということを少しずつやってみるのがいいですね。気分が乗らない時は誰にでもあるもの。そんな時にどう動くかが、長い目で見た時の安定につながっていきます。

それでは最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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