小説『ゴッド・マザー』全取材ノートvol.3。20230326sun272(ラストシーン第二稿)
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喜ちゃん飯店の裏手、乾燥機の前。
アナタのそういう所が嫌いなんですね。オザワさんね、やっぱり、やっぱりオザワさんも大人だからわかるよねえ? あたしがなにか言ったら、働かせてもらってるんだから、経営者のやっぱり、あの、教え、教えてもらってるんだからそれを、やっぱり、素直に聞かなくちゃいけないんじゃないかなってかなって、思ったんですよ。でそういうアレがオザワさん一節(いっせつ)もなかったんです。あたしがなにか言うと、『どうしたなにかあるん?』 って言ったら、『独りごとです』って。そうすると、なんつんだろなァ。うしろで一所懸命、オザワさんが洗い場で立って独りごとをぶつぶつぶつぶつでっかい声で言ってると、調理している人が、もういらいらしてたんだって」
「えッ!」
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