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ミンナノウタを予習した方がいい | 映画「あのコはだぁれ?」感想

⚠️注意:この映画のネタバレとミンナノウタのネタバレも含みます

 2024年の夏のホラー映画2本目。映画館で予告編を見たときに、そんなに興味をひかれなかったんだよね。よくあるJホラーかなって思った。だけど、Twitterでミンナノウタの続編ってことを目にした。ミンナノウタは中々面白怖かった映画だから、あれの続編なら見に行ってみようかなってことで映画館へ突撃した。

 公式サイトを見る限り、ミンナノウタのDNAを引き継ぐ作品らしい。それは続編なのか何なのかよくわからないけれど、続編として宣伝しちゃうとミンナノウタを見ていない人が入らないから、宣伝の都合でそうなったんだろうね。

あらすじ

ある夏休み。補習授業を受ける男女5人。
この教室には、“いないはずの生徒” がいる──。


とある夏休み、臨時教師として補習クラスを担当することになった君島ほのか(渋谷凪咲)の目の前で、ある女子生徒が 突如屋上から飛び降り、不可解な死を遂げてしまう。
“いないはずの生徒”の謎に気がついたほのかと、補習を受ける生徒・三浦瞳(早瀬憩)、前川タケル(山時聡真)らは、“あのコ”にまつわるある衝撃の事実にたどり着く……。
彼らを待ち受ける、予想もつかない恐怖とは……?

公式より

 ちょっと分かりづらいから、予告編を見たほうがいいかも。

感想

 ミンナノウタに続き、なかなか面白いホラー映画だったね。良作だと思う。だけど、ミンナノウタに設定がダイレクトに繋がっているから、ミンナノウタを見ていないと理解ができない部分が多いかもしれない。できる限り、この映画を見ようと思うなら、ミンナノウタを見たほうがいいかな。

序盤からパンチが効いてる

 映画の開始から、ミンナノウタの回想が入るから、見たことある人は「あのシーンだ」ってなると思う。回想が終わると主人公が恋人と待ち合わせするシーンになる。恋人の男が主人公の元へ向かおうと道路を渡って歩いていく。

 その時、ボクは思った。あれ、こいつ車に轢かれない?

 次の瞬間、画面外からやってきた軽トラに主人公の恋人が轢かれて跳ね飛ばされる。予想が当たってしまった。ホラーってこういう演出多いからなにか予感みたいなものがあったよね。

 道路を渡る、人物にカメラが寄っている、対象人物はなにかに注意を奪われている、画面外から猛スピードで車が来る、一瞬で画面から退場する。みたいな流れなので、なんか予測ができるんだよね。

 主人公の恋人は物語には全く無関係な被害者だと思っていたんだけど、後半に彼が例の一家の関係者だとわかる。これはちょっと予想外で面白かったね。

狂気の最強幽霊サナちゃん

 ミンナノウタでやべえ幽霊として登場したサナちゃんが、今作もバリバリ出てくる。前作では別に倒されたわけでも払われたわけでもないので、2024年まで現役でガッツリ活動していたんだろうね。サナちゃんは1992年に死んだ設定だから、幽霊活動歴30年を超える大ベテランだ。今作ではどうなったんだろうねあれは。サナちゃんまだ元気なのかな。

 サナちゃんは生き物の死ぬ声を集めてるやべえやつで、最終的には自分の声さえ録音して自殺するようなキマってる女の子だ。サナちゃんはパパとママに首に巻いたコードを引っ張らせて自殺したんだけど、前作ではその様子が映画の終盤に出てくる。サナちゃんがコードを引っ張れと言って、パパとママは意味もわからずめちゃくちゃ重いコードを必死に引っ張っている。それはサナちゃんの首に繋がっていて、両親が吊り殺すことになる。意味もわからず引っ張ったコードで娘を殺してしまうのだ! 

 いや、普通に考えてそうはならんやろ。疑問に思うやろ。重すぎるコードを不審に思って、殺してしまう前に確かめるやろ。なんでやねん。ってツッコを入れてしまう。

 僕としては面白シーンなんだけど、今回の映画でも同じシーンが流れて面白かった。(今作初めて見る人のためだろうね)映画の制作側としては面白いシーンだとは思ってないのかなあ?

 サナちゃんが活動するのは前作では、

私の夢は、自分の歌を、みんなに届けて、みんなを私の世界に惹き込むことです。

wikipediaより

 ってことで、歌の入ったテープを聞かせて、自分の世界に惹き込むことだったはず。アイドルグループのみんなを行方不明にさせたのは、そういう理由だった。

 今作ではサナちゃんは死ぬ時の声を録音するのが目的のように見えた。サナちゃんの目的が変わったのだろうか? 前作の細かいところをあまり覚えていないので、もしかしたら、死ぬ時の声を集めるのが、自分の歌をみんなに届けること繋がるのかもしれない。その辺はちょっと思い出せない。

 なんにしても、個人的にはサナちゃんはそんなに怖くない。わりと可愛いらしいからかも。

サナちゃんよりサナちゃんのパパとママの方が怖い

 怖いのはサナちゃんのパパとママなんだよね。なんかすげえ怖いんだよね。別に怖いことしてないシーンでも顔が怖いんだよね。特にママ。サナちゃんママの顔が怖い。

 サナちゃんの家でパパとママの会話がループするところ、前作にもあったけど、今作もあったね。あそこ本当に怖いし気持ち悪い。サナちゃんの家が不気味すぎる。ジャンプスケアにほとんど頼ってないのも好感持てるよね。特に呪葬見た後だと心からそう思う。

 今作で主人公がサナちゃんの家にいるのが最初意味が不明すぎたんだけど、自殺者が出たことで家庭訪問に行ってたのかな? ちょっと記憶が曖昧。

死人が出た

 前作は実際にいるアイドルグループが主役だったから、そういう影響で人を殺すことができなかったんだろうね。サナちゃんっていうやべえ幽霊が相手なのに誰も死なかかった。行方不明になるだけだった。前作はそこが不満点だった。人が死なないと緊張感でないから。

 今作はそういう縛りがなくなったから、ちゃんと死人は出た。そんなに数多くはないけど。この態度の悪い女死にそうだなと思ったら、あっさり死んだのであれはフラグだったんだね。

 最終的にオチとしてあの人が死んでたのは、ちょっと虚を突かれた感じはした。ハッピーエンドとして終わらせても良かったんじゃないかと思う。ホラー映画だから、そういう感じにしたくなるのかなあ。

前作繋がり

 前作との繋がりで、あの探偵が出たのも良かったよね。だいぶ年取ってる感じがして、はじめ誰だかわからなかった。あの探偵、サナちゃん事件に関わってだいぶ落ちぶれてたんだね。

 校長先生もガッツリ再登板してたよね。サナちゃんとサナちゃんパパママと、サナちゃんをいじめてた子たちが成長して出てきた。サナちゃんパパとママは介護施設で健在だった。パパとママは幽霊として出てきてるから、普通に死んでるのかと思ったよね。


おわりに

 こうして書いてきてやっぱり思うんだけど、これミンナノウタ見てからじゃないと、やっぱり楽しみ切るのは難しいよね。見たいと思う人は、ミンナノウタを見てからどうぞ。ホラー映画として面白いよ。


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