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青春18きっぷで東京から茨城

8月24日、地元の花火大会から帰ってそのまま寝ていた。
翌朝起きても疲れは取れていなくて「元気だったら行こう」と考えていた茨城行きが揺らいだ。

シャワーを浴びてベッドで二度寝しているうちに、居間から夫の声が聞こえてきた。いつも通り、日曜日でも仕事の様子。
私は「家で過ごす日」と決めることもできず、茨城へ行くことにした。


青春18きっぷとは

・JR全線乗り放題券
・5回分 12,050円(1回あたり2,410円)
・春 / 夏 / 冬のタイミングで販売される
・詳細は
JR東日本HP 青春18きっぷ

ざっくり書いてみた

今回はフリマサイトにて3回分7,500円で購入した。
5回も使う用事と時間が思い浮かばなかったのと、9月上旬にも使いたい用事があり、有効期間を数日残したところで売れる気がしなかったため。

旅先

・東海|amis文庫

目的地はイオン東海の中にある私設図書館、amis文庫
友人が館長をしていると知って、いつか行ってみたいと思っていた。
今年の夏は青春18きっぷを使いたい気持ちで、ちょうど開催している展示いま在るところにも興味があって、このタイミングで行くことにした。

昼過ぎに夫と一緒に家を出て、ちゃんと電車を調べてくるべきだったと後悔した。乗り換えが想定より多い。私が調べた時は電車3本だったはずが、5本。時間によって大きく変わるらしい。
青春18きっぷは数年前に便乗させてもらう形で利用したことはあったものの、能動的に買って使うのは今回が初めてだった。

常磐線に乗ってから、松戸駅を通ることに気づいた。松戸といえば友人の営むカフェがある。時間もあるし、一杯いただいて行こうか。たしか現金のみのお店だった。財布、財布。

財布がない。

財布がないことに気づいた。前日の花火大会で使った鞄に入れたままだったみたい。茨城で現金なしでやっていけるのか。
心許なさを感じつつ、家に戻る距離でもないのでそのまま行くことにした。

乗り換えの土浦駅で改札を出て、駅直結の役所と図書館良い!って思ったり、車窓から田んぼやキャベツ畑を見たり、知らない人から「この電車どこに行きますか?」って聞かれて「勝田行き、ですよね??」って周りの人を巻き込んだり、そうこうしてるうちにイオン東海が見えてきた。

図書館には友人がいて、アポなしだったのでめちゃめちゃ驚かれた。

最初に見たのは「たべる。」という写真集。
私がフォトブックを作るときは余白のページって作らないのだけど、なぜこのページは余白なんだろうとか、見開きのページに同じ被写体はないように見えて、どんな理由でその写真を隣り合わせようと思ったんだろうとか、考えた。
最後のページに文章を添えることを真似したいと思った。

20歳から歳を重ねるごとに作っている写真集も素敵だった。
私がコンデジを使い始めたのは11歳くらいの頃。私の管理下にデータはなくて、恐らく母も持ってないので、つまりデータはないのだけど、存在しない11歳の自分の写真集を見たくなった。
夏休みで帰省した時に撮った、祖父母とご近所さんが工場の前でスイカを食べてる写真がすごく良かったんだよなあ。

塗り絵もした。
塗り絵って何年ぶりだろう。最後の塗り絵から10年は経っていた気がする。私の選んだ絵には浮き輪に乗る女の子が描かれていて、その女の子の服の色を、用意されているサンプルの布地から選ぶという塗り絵だった。

選んだのは、虹色のトップスと紺のパンツ。
私が普段着る服の色は、白、黒、グレー、たまに赤。

本当はこういう服装をしたいのかも、と思いながら塗った。無彩色を選ぶ理由は、どんな組み合わせにしても変にはならなくて、考える工数を減らせるから。あと、買い換える時に同じものがすぐに見つかるのも良い。他人は私のことを見ていないし、仮に同じ服を着ていても誰もなんとも思わないということが腹落ちしてから、この服装になった。
ジョブズスタイルと言われることもあるけど、余った脳のキャパではくだらなことしか考えてない。

最後に音楽を聞いた。
1人の人が作曲と演奏をされた音楽を聞いて、そこから思い浮かぶ情景を、絵と言葉で表現してみた。

思い浮かんだのは、移動中に見た電車の窓からの景色。
ビルだらけだったのに、気づいたら一面の田んぼ。その車窓の向こうに、白い可愛い存在が2匹ほど現れて、ドラマチックなことが起きて、その2匹は去った。元の景色に戻る。電車は移動して、景色は田んぼからキャベツ畑に変わっていた。

会えて良かったし、行ってよかった。
展示って見るだけでも楽しいけど、ワークをするとぼーっと見ていた景色が蘇ってきたり、自分の願望(かもしれない)に気づいたり、発見があった。

私が友人と知り合ったきっかけを聞かれて、友人が答えてくれて、そういえばそうだったと思い出した。
一昨年の春の田原カフェでいち参加者だった私に、友人が興味を持って話しかけに来てくれた。早稲田で知り合って、日暮里でお茶して、今回は東海村まで会いにきた。

偶然の出会いがきっかけで、少しずつディープな世界へ繋がっていく。
早稲田から東海村へ。私の人生は面白い。

・水戸|田田

amis文庫を去って電車で30分、水戸へ。
前日に知った展示「田田」を観に行った。

印象に残ったのがnatunatunaさんの絵で、木に描いているところ。
絵には木目が透けて見えて、なぜ木目という制限がある中で描いてるのだろうと思った。その直後、この木目は制限ではなくヒントなのかもしれないとも思った。

現代で、東京で、無数の選択肢があって、優柔不断な私は選ぶことに疲れてしまったりするのだけど、その中にも制限はある。そもそも選べるけど知らない選択肢もきっとある。
いまある材料は、この人生で私なりの楽しみ方をするためのヒントなのかもしれないと思った。

展示はカフェMINERVA内で開催されていて、カフェ利用は現金のみだったので諦めたものの、絵は観させていただけた。接客も雰囲気も心地よく、お金を落としていけないのが惜しかった。
次回水戸に訪れる際はお茶することを目的として来たい。

・水戸|Irish Pub Kells

前述のカフェでお茶して帰る予定だったもののカフェは利用できず、せっかくなのでどこかで一杯飲んで帰りたいと思った。
駅に向かう途中で見つけた飲み屋も、地図検索で気になった飲み屋もスマホ決済不可。

前述の絵で受けた印象から、きっと素敵なお店に出会うためのヒントだと思って、更に調べた結果見つけたのがアイリッシュパブケルズ。
多少緊張する空間かと思ったらそんなことはなく、かっこいいけどリラックスしていられて、入店早々から素敵なお店だと感じた。

頼んだのはギネスのハーフと、手書きメニューにあったズッキーニのフライ。フードの量はそんなに多くないだろうと思って直感で選んだら、想像の倍で驚いた。美味しくてペロリと食べたんだけど。
今度はお腹を空かせて誰かと来て、色々シェアしてみたい。

ブレてた

振り返り

・時系列

09:00 起きる、シャワー、寝る
10:00 夫が会議をする声がして、再び寝る
12:00 行くことを決めて身支度を始める
13:00 出発(都内)
16:00 東海駅 到着
 〜amis文庫・いま在るところ〜
17:30 東海駅 出発
18:00 水戸駅 到着
 〜展示見たりご飯食べたり〜
19:30 水戸駅 出発
22:00 帰宅(都内)

・ひとこと

その日は財布だけじゃなくて、本も、ノートとペンも忘れていていた。アウトプットしたい気持ちに手持ち無沙汰な状況が相まって、帰りの電車でこの文章を書きはじめた。
あと2回、どこへ行けるかな。


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