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玄米 vs 白米、どっちを選ぶ?栄養と使い方を解説」
「完全栄養食」とも呼ばれる玄米。健康や美容に良いとされながらも、その魅力が十分に知られていないのが現状です。今回は、白米との違いや玄米のメリット、注意点をご紹介します。
白米と玄米の違い――どちらを選ぶべき?
玄米と白米の一番の違いは、精米の有無です。玄米は、胚芽や糠(ぬか)といった栄養豊富な部分が残されているのに対し、白米はこれらが取り除かれています。
玄米は白米と比べて
食物繊維ーーーー約6倍多い
ビタミンB1ーーーー約5倍多い
ミネラル(鉄・マグネシウムなどーーーー 多い
GI値(血糖値の上昇度)ーーーー低い(59)
玄米は栄養素が豊富で、ダイエットや美容、健康維持に適しています。
玄米の健康、美容効果は別の記事で詳しく書いているのでご覧ください
一方、白米は消化が良く、胃腸に優しいため体調が優れない時には適しています。
玄米を控えた方が良いケースとは?
玄米には多くの利点がありますが、すべての人に適しているわけではありません。以下のような場合は注意が必要です。
1. 胃腸が弱い方や消化器官に負担がかかりやすい方
玄米には未精製の糠部分が含まれており、食物繊維が豊富な分、消化に時間がかかります。胃腸が弱い方には負担になることもあります。
2. フィチン酸の影響を受けやすい方
玄米にはフィチン酸という成分が含まれており、ミネラルの吸収を妨げる可能性があります。ただし、フィチン酸には抗酸化作用もあり、調理方法(浸水や発酵)でかなり影響を軽減できます。
3. 幼児や高齢者
消化器官が発達していない幼児や弱っている高齢者には、玄米よりも白米の方が適している場合があります。
栄養素の高い玄米ですが、このように胃腸の弱い方はご自身の体調に合わせて取り入れていただくのが良いです。
玄米が普及しない理由――そして解決策
玄米はたくさんのメリットを持つスーパーフードですが、普及率が低い理由として「調理の手間」や「美味しくない」という意見が多く聞かれます。
玄米は白米に比べて水加減や浸水時間の調整が必要で、専用の炊飯器や圧力鍋がないとふっくら炊き上げるのが難しいため、日常使いしにくいと感じる人が多いのです。また、独特の香りや噛み応えが白米とは異なり、慣れるまでに時間がかかることから「美味しくない」と感じる人も少なくありません。
実際、白米のほうが食卓のおかずに合うという声も根強く、私自身も日常の食卓では白米を選ぶことが多いです。
特にご家庭では、男性が雑穀米や玄米を敬遠することも多く、玄米が白米の代わりとして広く普及するのは簡単ではないかもしれません。
それでも、玄米はその栄養価や美容・健康への効果が魅力的で、興味を持つ方が増えています。
そこで提案したいのが、食卓の主食としてではなく、「玄米を使った米粉やスイーツ、おやつ」という新しい形で日常に取り入れる方法です。
例えば、朝食のパンを玄米粉で作ったパンケーキや蒸しパンに置き換える。あるいは、小麦製品を玄米粉製品に代えることで、手軽に玄米の栄養を取り入れることができます。これならば、健康や美容を意識しつつも、食事の楽しさを損なうことなく玄米を生活に取り入れることができます。
まとめ――玄米をもっと気軽に、日常へ
玄米は、美味しさだけでなく、美容や健康効果をサポートするスーパーフードです。
ただし、白米との違いを理解し、自分の体質やライフスタイルに合った形で取り入れることが大切です。日常生活の中で無理なく、そして美味しく玄米を楽しむ。その一歩として、玄米の新しい活用方法をぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?