「マイペースな子ども」が考えている事と、大人ができる対応策
こんにちは。元保育士の河北です。
昨日久しぶりに仲の良い友人同士で集まりまして!みんなの子どもたちに会えてきゃわわ〜💞と癒されて帰ってきました。
1人の友人から「子どもがマイペースすぎて準備に時間がかかってしまう」と相談を受けまして。
保育士目線ではこう見てるよ!こういうふうに関わってるよ!ってことを話してきたので、同じように悩まれている方がいるなら・・・と思い、せんえつながら共有を。
・「早く!」「急いで!」が口癖になっちゃう
・結局ぜんぶやっちゃう(大人がしないと子どもが動かない)
・朝の準備にバタバタしちゃう
という方はぜひ読んでみてね。
この記事を読むと、準備が(ほんのすこーーーーーーしだけ)早くなるかもしれませんし、ならないかもしれません。子どもは本当にワカラナイ。
でも、目の前の子どもがなにを考えているのか、ということを、知っていただけるかと思います👶
前提に
子どもは一人の立派な人間であり、性格も特性もバラバラです。100人いたら100通り。この言葉は、本当にそのままで、その通りだと思っています。
ですが、保育士として何百人と子どもを見てきて言えることは、子どもにもタイプがあるこということ。
100人いたら100通りは大前提。その上で「こういうタイプの子はこういう感じ」というパターンがあることが、これまでの経験からわかってきました。
なにが言いたいかというと、すべての子どもにこの記事の内容はあてはまらない。でも、まあ大体あてはまるのでは...ということ。
ですので、必要そうなところだけつまんで持ち帰ってもらえたらと思います!
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さて、今回の友人の悩みは「子どもがマイペースすぎて準備に時間がかかってしまう」というもの。
その子の通う保育園の先生からも「すべての行動がゆっくりで着替えや身支度がおそくなって、そのぶん他の子より遊ぶ時間が少なくなっている」と言われたようで……
います、います。とってもマイペースでおっとりさん。あるあるならぬ、いるいるです。めちゃかわ。うーん…30人クラスならだいたいクラスに3人くらいいます。
あくまで私の統計ですが、こういう子って実はまわりをよく見ていて、とっても慎重派の子が多いです。大人の話も聞いていないようでよく聞いているし、わりと頭脳派の子が多いかな、と。
「ぼーっとしているなあ」と思っていても、よくよく子どもを観察していると、色々と考えていたり、あれこれ思考していることもあるので「え?どこで覚えたの?」「どこで聞いてたの?」「いつ知ったの?」と、こちらが驚かされることも多いです。
こういう子のボソッと発する一言ってめちゃくちゃおもしろい!
ということで、前置きが長くなってしまったのですが、本題へ。
対応策だけ知りたい方は、下にある目次の【「着替える」を分解して伝える】以降を読んでね!
でも!それよりももっと大事なことを先に書きますので、個人的には前半部分をよんでほしい!です!
(この記事では、日常生活の中のひとつ「着替え」を例にして書いていきます!応用の効くものもあるかと思いますので、色々あてはめて読んでみてくだされ〜)
「誰か」と「なにか」と比べない
彼ら・彼女らは、子どもなりに「自分がみんなよりも遅いこと」に気付いている場合が多いです。(年齢や発達の差にもよります。うーん…3歳半以降くらいかな)
子どもなりに「できない…」「ぼく(わたし)はおそい…」と感じていることがある。なので、「早くして!」「いつも遅い!」などという言葉のほか、「〇〇くんは早くお着替えできるんだって」などと、誰かと/なにかと比べる言葉はできるだけ使わないようにします。
比べてしまうと、「またできなかった」「ぼく(わたし)は〇〇くんよりできない」と子どもの中で自分を否定する気持ちが生まれちゃいますのでね。
「着替えさせて!」→ウェルカムOK
個人的には過保護気味になってもよいと考えています。
「着替えさせて」と甘えてきたら、着替えさせてあげてOK。(食べさせて、抱っこして、も全部OK)
自立させなきゃ……一人で着替ができるようにさせなきゃ……と、焦る気持ちもめっちゃわかります。
でも長い目で子どもの人生を見たときに、いま一人で着替えられるよりも大切なことは、
”意思を伝えられること”
そして
”意思を受け入れてもらえた”という経験。
大きくなっても一人で着替えられない子はいません。ひとりで食べられない子はいません。
まずは、子どもが自分の意思で「着替えさせて」と訴えてきているなら、それを受け入れてあげる
ということをしてみてくださいね!
(一人で着替えようとしている時に「着替えさせてあげようか?」と大人が介入するのは、「着替えよう」という子どもの意思をじゃますることになっちゃうので、できたら避けたほうが良いです)
場合によっては子どもがゆっくり着替えているのを待っていられない時もあるかと思います。
そういう時は「今日は時間がないから、手伝ってもいい?」などと、理由を伝えたうえで、子どもに決定権を与えてあげると良いかと思います!
乳幼児期(だいたい0歳〜5歳)には、「非認知能力」といって、偏差値やテストの点数などではなく、数値化できない部分の成長が大事だと言われています。
よく聞く言葉でいうと、自己肯定感やコミュニケーション能力などがあります。
「人生を豊かにする力」「人間的な力」などと言われたりもします。
上に書いた「受け入れてもらう経験」や「子どもが決定権を持つ」ことは、非認知能力の向上につながりますよん!
「着替える」を分解して伝える
「着替える」という動作は、子どもにとって工程が多すぎるのです。
大人にとっては「着替える」というものは「着替える」ということで、それ以上も以下もないと思うのですが、子どもにとってはこんな感じなんです。
【ボタン付きのパジャマから洋服に着替える場合】
①ボタンとる
②上を脱ぐ
③下を脱ぐ
④シャツ着る
⑤トレーナー着る
⑥ズボン履く
⑦シャツ入れる
⑧右足靴下はく
⑨左足靴下はく
こうやってひとつずつ分解してみると、めっっっちゃ工程多いんです。
大人でイメージしてみると……
①あの資料コピーしといて
②Aさんに電話も
③Bさんにメール送っといて
④あとCさんにこれ共有しといて
⑤さっきPDF送ったから見といて
⑥今日会議あるからセッティングよろしく
⑦社長が話あるらしいから社長室行ってね
⑧D社から荷物届いてたよ
⑨Eさんから電話来てたから折り返して
ちょっと大袈裟かもしれませんが、子どもにとってはこう言われているようなもの。
ちょ、、、、なにからやれば、、、、、
ってなりますよね。(そもそも覚えられない)
私ならパンクします。
なので、工程をひとつずつ分解して伝えてあげます。
こんな感じで、ひとつずつ順番に。
こうやって分解して伝えると、案外すんなりできちゃったりします!
子どもの様子に合わせて伝える工程を2つや3つに増やして調整していけばOK。気付けば「着替えてね」の一言で着替えられるようになる日が来ます。
タイマーを使うなら砂時計
「時計の針がここになるまでに着替えてね」「あと30秒で着替えてね」などと、時間を使って伝えることもあるかと思います。
子どもにとっては「時計の針が1分進むのにどのくらいの時間がかかるのか」「30秒とはどれくらいの時間なのか」、そもそもわかりません。
ですが、砂時計なら砂が減っていく様子で「どのくらいの時間なのか」がわかります。子どもには視覚情報がいちばん。タイマーを使うなら砂時計がオススメです!
私がよく使う方法を3つご紹介(番外編)
①「〇〇くんの好きな歌、先生が歌うから、この歌が終わるまでに着替えられる?」(歌いながら他の用事もできる)
②「先生が連絡帳書き終わるか、〇〇くんのお着替えか、どっちが早いか勝負しよう!」(男性脳の子は燃える)
③「うーん、〇〇くんなら、お着替えできると思うんだけどなあ・・・どうかなあ・・・」と、ひとりごとを聞こえるように言ってみる。(あったりめぇよ!と、途端にやる気になる子もいる)
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偉そうに書いてきましたが、私にとって子どもという存在は未知すぎて、保育というものは奥深すぎて、いつも迷子でした。今でも迷子です。
だけど、ほんの少しでも「子どもとはなんたるか」がわかると、子どもと関わることがおもしろくなったり楽になったりしました。
子どもってこう思ってるんだな、こういう関わり方もあるんだなと、ひとつでも持ち帰っていただけたら嬉しいです☺️
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「こんなこと聞いていいのかな...」というちっちゃな悩みでも、その少しずつが毎日積み重なるとわたしたちの生活に大きく影響してきます。
私にお答えできることでしたら全力でお答えします。お力になれたら嬉しいです。
この記事を通し、子育てや保育、子どもと関わる時間を過ごす人たちが、おもしろおかしく子どもと過ごしていけることを願っています!
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