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埼玉生まれ埼玉育ちな大阪府民が選ぶ、好きな大阪弁5選

大阪弁って、どんなイメージでしょうか?

生まれも育ちも関東、生粋の関東人だった私は、大阪弁にビビっていました。というのも、初めて大阪弁話者が強烈だったのです。それは大学の入学式の待機列でのこと。緊張してキョロキョロしたり、周囲の人と控えめに話したり、という人が多い中で、ひときわ目立っていたのが、大阪弁の男の子でした。初対面であろう隣の子を捕まえて繰り出される、マシンガントーク。声も大きいし、話す速度も速いし、第一初対面とかお構いなしにガンガン喋りかけていた。隣の子が呆気に取られてぽかんと口を開けている、その表情が未だに忘れられない…(学部も名前も知らない、普通にすれ違っても気づかないレベルで知らない子なのに。)怒っているのかと勘違いするくらい彼(そして大阪弁)のパワーはすさまじく、その場において圧倒的だったのです。だから、就職で大阪に来るのは、正直怖かった…!

ただ、住んでしまえば別になんてことはない、会話のテンポがよく、ノリツッコミの浸透度が高く、白黒ハッキリしている人が多めなだけ。

そして、意外と、大阪弁はかわいい。標準語よりも気分にピッタリくる単語があったりして、ついつい使いたくなるのです。そこで今日は、私的お気に入りの言葉を5つ紹介したいと思います。(あくまでも、私の周囲の人が使っている大阪弁なので、厳密には京都弁だとかいう場合にはご容赦くださいませ。)


①こしょばい

標準語では「くすぐったい」。文語だと「こそばゆい」なのかもしれないですが、口語では「やめて~くすぐらないで~こしょばい!」みたいに使います。これはぜひ、口に出してみてほしい!どうです?響きがめちゃめちゃかわいくないですか?くすぐったい感覚により近い言葉な気がしませんか?

②いけず

標準語では「いじわる」。いじわる、って、大人はなかなか口に出せる単語ではないと思いませんか?せいぜい子どもが使うか、かわいいアイドルソングの中に出てくる言葉みたいで。でも、「いけず」だと、大の大人が口にしても許される気がする。「ほんま、いけずやわー」って、腹は立つけど許しちゃう、みたいなニュアンスがあって、人との距離が縮まる感じがするのです。

③しんどい

標準語でも「しんどい」は通じると思いますが、大阪弁での使用頻度は高いと思います。かなり身近な言葉です。仕事中に「はー、しんど。」と口にすると、身体中に重たく横たわっている疲れの成分が、口から出て成仏するような感覚になります。口にすることでしんどさを軽くする、大阪弁の「しんどい」にはそんな知恵がある気がします。

④知らんけど

自分の意見を述べた後に、「知らんけど。」ってつけます。本当に大阪人は、知らんけど、っていうんですよ。びっくり。標準語でこんなこと言ったら、混乱しませんか?え、知らないのに今しゃべったの?って。無責任極まりないですよね。でも、これが意外といいんです。自分の偏った意見でも、事実がちょっとあやふやでも、オチがなくても、許されるというか。きっと、会話の中身というより、やり取りの楽しさを重視しているのだと思います。気楽にテンポよくしゃべることができるようになります。

⑤~しはる、してはる

大阪弁的ちょっとした敬語、です。標準語の敬語って、仰々しいなと思うときありませんか?例えば先輩に対して、「来週来ます?」は軽すぎるし、「来週いらっしゃいますか?」はちょっと重たい。そんなときに、「来週来はります?」と使うと、ちょうどよく敬意を示せて、言葉の印象も柔らかい。いいニュアンスで、便利な言葉だなぁ、といつも感心します。


いかがでしたでしょうか。大阪弁をちょっとでも身近に感じて、言葉のニュアンスを楽しんでいただければ嬉しいです。

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