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実家じまいって、みんなが元気なときに考えておいたほうがいいよねと思う
こちらの記事に書いたとおり、私は墓じまいをしたいと思っている。
私の実家のお墓で、私がいなくなると面倒を見る人がいなくなるお墓だ。
なかなか昔ながらの考え方の親戚もいるので、何かよいきっかけができたら言い出そうと目論んでいる。
そんな私が読んでみたこちらの本。
「実家じまい終わらせました」
タレントの松本明子さんが、ご自身の実家じまいについての話をまとめられた本。
墓じまいに至るまでの家族の状況やご両親との会話、ご両親の松本明子さんへの想いも書かれている。
この本のいいところは、
・実家じまいに関するリアルな経過が書かれている
・実際にかかった費用も記載されている
・「空き家問題」「家財などの処分」「地方にある墓のしまい方」について、専門家のアドバイス書かれている
ところだと思った。
実家じまいってけっこう大変
「空き家問題」「実家の家財処分問題」は私も以前経験したが、直面するとけっこう大変。
空き家は、誰に、どこに管理をお願いするかという問題や、費用負担の問題がある。災害などで倒壊して他人の家に迷惑をかける可能性もはらんでいるので、大雨のときは心配になる(けど、遠方に住んでいると見に行くわけにもいかない)
家財の処分は、まず物の仕分けが大変。
自分の物を仕分けするだけならいいが、例えば亡くなった家族の物を処分するとなると、感情面で簡単ではない。
そして、やっと仕分けできても、その後のゴミとしての分別。
処分方法と費用。
我が家はそれなりに物を減らした後だったが、見積もりをとると家具家財の処分に30万円だと言われた。
どう準備するか、どう話すか
実家の物を片付けながら私が思ったのは、これ全部、生きている間に本人に処分しておいてもらいたかった、ということだった。
全部処分するのは当然ムリなのだけど、それならある程度の指示とか意思を残すとか、そういうものがあるかないかで、処分する子どもたちの負担はまったく違うものになると思った。
ただ、親が元気な時に、子どもからそういう話を持ち出すのは難しいと思う。反発されるかもしれない。
この本は、そういう場合を想定して、どう話を切り出したらいいか、どういう風に準備していったらいいかも書かれている点がとてもいいと思った。
私がこれからやりたい「墓じまい」については、親戚が絡んでくる話になるのだが、それについても、どう話を持っていくといいか触れてある。
いやいや、すごい助かります。
避けられない話だから
実家じまいとか墓じまいとか、今までの「家は絶やしてはいけないもの」という考え方と踏襲すると、まるでやってはいけないことのように感じてしまう。
けど、実際に人は亡くなるし、子どもがいなければ家は絶えるし。いたとしても、その子自身の人生があるんだから、家や墓のために生きるのは違う。
これからの時代、実家じまいも墓じまいも、直面する人が増えてくる。
いざそういう状況になったときに困らないように、「まだうちは関係ないしな」と思っている人ほど、読み物としてでもいいから一読しておいてもらいたいと思う本だった。
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