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人に頼るって、どうやるのか分かんない。

「人に頼る」
これができる人は〜〜〜とか、人は頼られたい生き物だから〜〜〜とか、ネットにはそんな情報が溢れている。

私は人に頼るのが苦手です。断言します。
家族の中でも、仕事でも、頼られることの方が圧倒的に多かったと思う。
頼られることで自分の価値を認識していたんだと思う。まさに前途した「人は頼られたい生き物」ってやつ。
だから頼られるように、頼りない自分ではダメで完璧な自分でいなきゃいけないと思っていたし、頼ってもらえるなら自分自身の時間や精神を削ってまで応え続けてきた。
そうするとさ、まあ頼られるわけで、私の周りには誰かのタスク、誰かの問題・課題だらけになるわけで。
でも頼られたかったし、頼ってくれる人がいるし、それに応えるから、仕事での成果は上がるし、信頼も得ていたと思う。
おかげで仕事面では、ある程度自分の采配で自由にやれるところまで信頼は勝ち得たし、大きい仕事も任せてもらえるようになった。
悪い面だけではなかったけど、ふと立ち止まって、私これで良いのかな、自分自身を削ってまでやることかなって悩んでいた。
と同時に、プライベートでも周りに頼れない人間になっていた。

この前はじめてカウンセリングを受けた。
「人に頼るのが苦手なんです。頼り方が分からないんです」と悩みを打ち明けた。
「あなたは自分で解決することで成功体験を重ねてきた人です。そんなあなたも素敵だと思いますが、なんで人に頼りたいと思ってたんですか」という質問を投げかけられた。

まず前半部分は気づきだった。その成功体験が自分を作ってきたんだと納得した。後半部分の問いには咄嗟に「自分1人で生きていくのに疲れてしまった」と答えたが、実はしっくり来ていなかった。疲れてしまったのは事実だ。他の人の分までタスクや悩みを抱えて捌いてきたんだから。
もしかしたら1人で生きていくのに疲れたんじゃなくて、自分以外の人の何かを抱えて生きていく自分に疲れたのかもしれない。
だから答えは「誰かを頼りたいというより、自分のタスクや悩みに集中したい」だったのかもしれない。

その日は人に頼るをテーマに進めていったから、人への頼り方について会話をした。私のファーストステップは「自分で解決した方が早いわ」って思ったら、誰かへの頼りどきだと認識することだと気づいた。
私は割となんでも器用にこなすし、ある程度引き出しも解決方法も持っているし、臨機応変な対応力には自負があるから、自分の出した答えには割と頑固なんだと思う。だから「自分で解決できるわ」って無意識にうちに思ってしまっているんだと思う。
意識的に「自分で解決した方が早いわ」って思ったら頼りどきだ!!と察知して、詳しそうな誰かに聞いてみた。
答えが出ない場合もあるし、求めてない角度の答えの時もある、そもそも悩みが伝わっていないこともあるけど、私の思考を広げてくれる瞬間とか、新たな出会いとか、自信になったりとか、知らなかった情報をくれたりとか、そんな考えがあるのかと驚くこともあって、なんだか思考が豊かになって気がする瞬間もあった。

人に頼るって難しいけど面白いかもしれない。
誰かの意見を聞くって人生が豊かになるのかもしれない。

私は1人しかいなくて時間も1日24時間しか与えられない。お金だって湯水のようにあるわけじゃない。だからできる経験はどうしても限定される。
でも他の人は全く違う境遇で、生活環境で、家庭環境で、さまざまな経験をしている。その経験や得た知識、そこから生まれる価値観や思考をお借りすることが「人に頼る」ということなんじゃないかな。

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