💩 【環境を消費しない方法は無いか？】

✳︎御船地区衛生施設組合議会議員研修 報告✳︎

御船町議会議員の中から
藤川議員と私2名は
御船地区衛生施設組合議員
としても活動しています。

この組合は御船町長を管理者として
御船町・甲佐町・益城町・嘉島町エリアの
し尿や浄化槽汚泥を処理する
クリーンセンターを運営する組合です。

トイレから流される「し尿」と
浄化槽底に溜まる「浄化槽汚泥」は
必ず毎日発生するもので
環境衛生上、各々の住民と各自治体の責任において
正しく管理する必要があります。

当町の小坂地区にて稼働中の
環境クリーンセンターは35年目を迎えており
老朽化による設備更新の時期を迎えています。

今後の管理運営上、環境やコスト削減を目標におき
施設の延命・増設などを検討するため
2023年11月6日(月)・7日(火)
先進施設の視察研修に参加しました。

今回は3件訪問しましたので
私見になりますが、報告します。

❶直方市汚泥再生処理センター
クリーンHitzのおがた
《し尿・浄化槽汚泥の処理施設視察》
水処理:高負荷脱窒素処理方式＋高度処理方式
資源化:汚泥助燃剤化方式

し尿処理施設の施設見学ということで
ある程度の臭いを覚悟していましたが
驚くことにここは「全く」臭いませんでした。
もちろん毎日私たちが出すものです
安定して稼働し続けるための工夫も
各所に考えられていました。

汚物の搾りかすは燃えやすいため
焼却場の助燃剤に出荷され、
水分は何度も微生物や砂利や炭によって
濾過された完全な透明となり
水質検査をされた後に
河川へ放流されていました。
ここまでやると罪悪感無く流せる
と思いました。


❷UBE三菱セメント株式会社
九州工場
《ごみ焼却灰再利用工程見学》

環境リサイクル事業として
取り組まれているセメント作りについて
視察研修に訪れました。
現在こちらには
当組合施設から、ごみ焼却灰の
受け入れをして頂いております。

東京ドーム20個分の広さを有する
この九州工場は
日本一セメントを製造する工場です。

セメント製造・リサイクルの手法として
セメントの原料である
石灰石・粘土・珪石・鉄原料のうち
粘土の代替素材として焼却灰などの
廃棄リサイクル物を0.5%程度混ぜ込み
原料とされ製造されるそうです。
その後、焼成工程では
廃タイヤと廃プラスチックが
燃料剤としてリサイクルされていました。

焼成工程で出る1000度を超える
熱エネルギーを発電にも再利用されていたり
技術を駆使した素晴らしい施設でしたが
工場長のお話では
カーボンニュートラルの難しさを
語られていたのが印象的です。

あいにくの雨で
バスからの見学でしたが、
工場がカッコ良かったです！
本物のインダストリアルデザイン🏭
しかも原料である石灰石を運ぶベルトコンベアが
鉱山から12キロもの距離を走ってきていて、胸熱でした。


❸ みやま市バイオマスセンター『ルフラン』
《し尿汚泥・生ごみのバイオマス資源化施設視察》

従来型の施設とは異なった処理方式を採用されている
みやま市の施設を視察しました。

特色として
生ごみの分別収集を市で実施し
それをし尿や浄化槽汚泥と合わせて
堆肥化し液肥にして
地域の農産品に生かすという点。
これにより国が掲げた温室効果ガス排出量(t-co2)
2030年46%削減目標を
2021年度48.4%削減と
早々に達成されていました。

その内容は、し尿処理施設を無くし
バイオマス資源化施設に変更し
メタンガスによる自家発電をした点と
生ごみが半分になることによる
可燃ゴミ焼却エネルギー削減によるものでした。
2019年に稼働をはじめて4年で
成功事例として
農林水産省ディスカバーむらの宝受賞され
数多くの視察研修を受け入れられています。

廃校跡地を活用して作られた施設ということで
遊休施設活用に興味がある私としては
非常に楽しみにしていましたが

このケースについては
老朽化した処理施設の建て替えと
廃校のタイミングが合い
廃校跡地の賑わい維持の意味も込めて
建設地の選定となったようです。

校舎の再利用として
コワーキングスペースや調理場、
カフェ、会議室の貸し出しをされていましたが
住民向けのチャレンジ事業の意味合いが強いようでした。


◉終わりに◉
さて2日間3箇所の視察を終えました。
御船衛生組合の今年度の視察は以上になりますが
現行施設の寿命は迫っています。
毎月開かれる組合議会にて
今後の進行について
議決を行うことになると思います。

また来月から
周辺自治体と協力し、
現代技術をフル活用した良い処理施設に
更新できるよう
しっかり議論していきたいと思います。