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氷の刃を溶かしたい
昔から、怒鳴り声が苦手だ。好きな人はいないと思うけど、私は、と~っても苦手だ。
自分が怒られる時だけでなく、誰かが怒られていたり、互いが怒鳴りあっている声を聞くだけで、心が壊れそうになる。
いつしか、周りで怒鳴りあいのケンカが始まったとき、私はその場から逃げ出し、泣いていた。
漫画みたいに、膝を抱えて、耳を両手で塞いで泣いていた。
他人の感情が、氷の刃のように、私の体にグサグサと刺さっている感覚。
涙を流しながら「やめて!やめて!やめて!」と心をかきむしる。
怒りが去った後も、刺さった刃を溶かすのに多くの時間がかかる。
でも、私は、氷の刃は溶けることも知っている。
できれば、氷の刃が、刺さる前に溶かしたい。
そんなこと、傲慢だと言われるかもしれない。できっこないかもしれない。
でも、せめて・・・
(勝手に思うだけなら、いいよね)
私の大切な人たちの氷の刃だけでも、溶かしてあげられる人に、なりたい。
そのためには、自分の心の温度を上げなくちゃね。
私の心が、冷たかったら、相手の心もますます固くなってしまうから。
少しずつでいいから、心を温めていこう。
私の心がたくさん温まったら、例え、刃が育ったとしても溶かしてあげられるかもしれない。
そのために、今、私には何ができるのかな。
大切な人を心から、大切に想うこと。
愛する人を心から、愛すること。
うん・・・
そこから、始めよう。