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しおり

今読んでいる本は古本で、変なところに蛍光ペンで線が引いてあります。
時々、古本にはこういう線が引いてあるものがあって、読んでいると急に他人の思考が飛び込んできたような、ふいに邪魔が入ったような気がする。なるべく書き込みがないものと思っているけれど、たまにこんなふうなのを買ってしまう。

書き込みだけでなく、蔵書印だとかサインだとかならば買うときに気が付くけれど、ネットの古本屋さんや思わぬところに鉛筆で書き込みがあったりすると気づかずに買ってしまう。

その他、レシートなんかが挟まっている時もあって、それは、その本を買った時の本代のレシートであることもあるし、他の買い物のものもあり。

買い物に行って、途中でその本を読んで、手近にあった紙を挟んでそのままになり、古本屋にもそのまま売られてしまったのかな、と思うものもあったりします。

私も凝ったしおりを使うほうではなく、もらったしおりをそのまま使っていたり、本屋さんで買った本に挟まっている広告代わりのものをそのまま使ったり、手じかにあるメモ帳のをちょっとはさんだり。

本を外に持ち歩いていると、電車に乗ったり下りたりの時に頻繁にカバンから出し入れするからか、すぐカバーが痛んでくるのが気になって、外出時の本にはお菓子の包み紙や買い物の時についてきた包み紙のきれいなものを使って仮のカバーをして持ち出します。時々間に合わないくて、そのカバーの見返しのところに挟む部分をそのままえいやとしおり代わりに挟むこともあります。

この間とまったホテルをチェックアウトするとき、ふと引き出しを開けたら、ホテルの外観が印刷されたおしゃれな紙のしおりが入っていました。チェックアウト前まで読んでいた本にそれを挟んで、今もその本を読んでいます。ちょこちょこと隙間の時間に読むので、しおりをちょこちょこと移動させていると、その泊まったホテルが素敵なインテリアだったな、というようなふわっとしたイメージがよみがえってきます。

写真はショコラ笑 日本画の犬のチョコラは溶かしてしまうのがかわいそうな顔。犬の上に竹冠で笑に似ているということで縁起物。

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するすみ
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