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人生のエッセイ

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暇ですね

暇ですね

 今私は暇である。すごく暇といってもいい。憂が体から抜け何も悩みや苦難がない状態。全てに取り掛かれるがモチベーションがあるわけでもない。やることはたくさんがあるが家に帰ってまでそれを思い出して憂うこともない。つまりは暇である。

 今年の4月。日本のシステム上出会いの増える時期なので人間関係に溺れたりした。色々な人に出会えるので恋愛や友人関係を含めて、新しく挑戦するのが正義なような気がしたのだ。結

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ななちゃん

ななちゃん

私は妹と仲が良いわけではない。旅行とか多分一緒に行けない。喧嘩になるに決まっている。一緒に住んでいると喧嘩は絶えないし、小競り合いは20をすぎて大人になってもまだ起きている。なぜなら正反対だからだ。

妹は運動神経が抜群である。私が小学一年生でやっと乗ることができた自転車を3歳で乗りこなし、元来の足の速さで中学では陸上部に所属した。私は足の速い人がモテる小学校中学校と血の涙を流していた。高校でのカ

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人生のエッセイ第1話「アスパラガス」

人生のエッセイ第1話「アスパラガス」

今年で四半世紀を生きた。まだそれくらいかよ!と思う人もいるだろうが、なんせ小学生であれば4回通えるほど年齢が過ぎてしまったのだ。今の自分の価値観では長い時間である。また今年は色々な意味で区切りの年齢である。来年から社会に出るという(この言葉自体あまり好きではないが)一大イベントがある。そこで自分の四半世紀を振り返ってみようと思う。この試みには色々な理由がある。

一つは最近物忘れがひどい。昔出会っ

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人生のエッセイ第二話「祖父と発表会」

人生のエッセイ第二話「祖父と発表会」

 今では私は人前で何かをすることにそこまで嫌を覚えていない。大学では軽音学部で人前でライブをしていたし、研究内容の発表をすることですら苦しいとは感じていないほどだ。しかし、幼少期の私は全く人前に出たいと思わないタイプの人間であった。それもタチが悪いのがみんなの前に出る前の準備段階、そこではやる気満々なのである。発表会では1番目立つ役をやりたい!などといい、ただ人前でやる段階で恥ずかしくてできない人

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