「人生は1冊のノートにまとめなさい」
この本に出会ったのはいつだっただろうか。
あまり覚えていないのだけれど、この教えははっきりと覚えている。
昔から文章を書いたり読んだりすることが好きだった私は、日記や手帳を書くのが好きだった。
日記を始めるなら月初めからがいいし、それがダメなら月曜日から始めたい。
よく分からないけれど、そういうこだわりがあったのだ。
だけど、こだわりがあるわりに、なかなか続かない性格だった。
思い立ったときに始めればいいのに、わざわざキリのいいスタート日まで待ってから始めるから熱量も冷めていく…。
学生時代には何冊日記帳を無駄にしてしまっただろうか…。
それでもやっぱり日々の思いを書き留めたいなあと思っていた私が出会って衝撃を受けた本。
ああ、そうか1冊でいいんだな。
それから人生を1冊のノートにまとめ始めた。振り返ると大学生の頃からノートは始まっている。
日記として出来事や気持ちを書いている日もあれば、
映画の半券や旅行での切符を貼っている日もある。
またあるときは、車購入にむけての予算と計画などが書いてある。
自分のノートながらなかなか面白い仕上がりになっている。
あんなにもスタート日にこだわっていた私だが、この本を読んでノートを始めてからは全くこだわらなくなった。
思い立ったときにふと書いてあったり、貼ってあったり。
あとから出てきたであろう映画の半券が貼られていて、月日がぐちゃぐちゃのページもある。
でもそれでいいんだよなあ。思い出はいつもここにある、大事なノート。
この夏、娘がめでたく一歳になるので気持ちを書き留めておきたいと思ってノートを開いた。
前回は産後すぐの気持ちが書き綴られていた。
ああ、そうだったなあ。
もう1年経つのか。1年も書いてなかったのか。
でもそれでいいんだよなあ。決まりは作らず、思いのままにふらっと立ち寄るノートにしたい。
これからもずっとこのノートにまとめていこう。
自分の人生がここに詰まっているというのは、なかなかに面白い。