徳田秋聲『縮図』(2021/9/12)
就活も上手くいかないし、バイトも最近暇だし、将来やりたいことも分からなくなってきたし、求人見ても興味持てないから諦めてフリーターになるかならないか考える。
とりあえずは博物館行ったり美術館行ったり、古書店行ったり本読んだり、まあそういう教養をバリバリと吸収していこう。
というわけで、四年目の特務司書はやっとチュートリアル文豪である徳田秋聲と向き合いました。生誕150年だって。
スタンプラリー巡っておいて、今まで読んだ作品は「あらくれ」のみ。でもなんで読み始めたのか覚えてないぞ……
ちなみに同時進行で新感覚派も吸収中。今まで黙ってたけど横光利一が好きです。「蠅」を読んで衝撃受けてどこに出すでもないビブリオバトルの原稿を書き上げるぐらいには。朗読CDの「春は馬車に乗って」を聴いて泣き、学外活動を限界の顔で出席するぐらいには……
でも今日紹介するのは『縮図』です。読むために買ったんだから積読にするなというnoteです。
お前何のために旧字とか旧かな読めるようにしたんだ、ってね。
確か紙の袋みたいな函(?)があったはず。
あくまでも復刻版を見ての情報なので実物見てみたいところ。
「秋聲氏の表現はこの最後の作品に来て真の高雅に達した」と川端が評価している作品。
作品の内容と時局があわないという干渉があり中断。「妥協すれば作品は腑ぬけになる」と潔く筆を絶って終戦の結末を見ることもなく秋聲は他界。未完のまま終戦後の昭和21年に出版されました。
挿絵と写真付き。良いねえ。
「日本の小説は源氏にはじまって西鶴に飛び、西鶴から秋聲に飛ぶ」
金沢市卯辰山の秋聲文学碑除幕式前夜に行われた講演会で川端康成が残した言葉があります。川端康成は作家となる前から秋聲を愛読し、作家となった後も敬愛し高く評価していました。(それでも文アルの旧プロローグで秋声は忘れちゃってるんですよね……なんで?手紙だけじゃなく回想で喋ってくれよ。めっちゃ喋ってるばたさんが見たいんよ)
数多くの秋聲作品の中でも目を引くのは冒頭部分のクセが強い「仮装人物」か……?「あらくれ」もいいですよね。初版は秋声が持っている本。欲しいけどちょっと無理ですね。
復刻版でしばらく我慢。ちなみに「あらくれ」はこれで読みました。