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新ラグジュアリー講座5期目の内容と意図を話します

2025年1月にスタートする新ラグジュアリー講座5期目に参加いただく方の募集を以下の通り開始しました。

ついては、今回のプログラムの意図を書いておきます。

ワークの課題と参加者の関心領域の広がり

ワークの課題は、参加者が自分の素材―ハードかソフトかを問わず―を欧州なりで紹介することを前提に、3人のコンタクト先を見いだし、それを最終日に発表していただきます。この点は前回と同じです。

素材の紹介というと輸出だけをイメージされがちです。だが、それだけでなく、日本国内の観光ビジネスのために「欧州から、どんな人に来てもらいたいか?」という視点でも結構です。

実際、2期ー3期-4期と進むにしたがい、観光に関わる方の参加が増えてきました。それも観光の専業だけでなく、現状のビジネスに「体験」要素を加えている、または加えていきたいとお考えの方が参加してくれるようになりました。

どのような観点でゲスト講師の方たちにお願いしたか

とすると、ビジネスする地域のことが常に視野に入っている、ローカルに敏感な議論ができる、というのが主宰側のプログラム構想に求められますしかも、カタチとしてはローカルとクラフトの組み合わせで話していただけるのが望ましい

というのは、クラフトにはローカル文化アイデンティが絡んでいるケースが多いので、この点を当事者と第三者の両方の目から語っていただけるとありがたいのです。

下記、島根県石見銀山・群言堂の松場忠さん名古屋・有松絞のスズサンの村瀬弘行さんと井上彩花さんバングラデシュなどアジア諸国を生産拠点としているマザーハウスの山崎大祐さんが、これらのテーマのど真ん中です。衣料品を扱い宿泊業にも進出している群言堂だけでなく、スズサンも小売りから徐々に体験領域を加えています。

1月18日(土)
ラグジュアリーの意味の変遷 ー安西洋之
異文化との出逢いが生み出すこと ー前澤知美

1月25日(土)
起業芸術論 ー青木耕平

2月8日(土)
小売り業が観光に進出する理由 ー松場忠

2月22日(土)
ヨーロッパのファッションと有松絞の出逢い ー村瀬弘行、井上彩花

3月1日(土)
ガストロノミーツーリズムが掴むローカルとユニバーサル ー斎藤由佳子

3月22日(土)
クラフトマンシップと文化アイデンティティ-アジア各国を巡って思うこと ー山崎大祐

3月29日(土)
参加者による最終発表

これらの講師に加え、ガストロノミーツーリズムのエキスパートであるピエモンテ州アルバ市に住む斎藤由佳子さんには、ローカルとユニバーサルのバランスの捉え方の事例として「和食」をどうみるか?に語ってもらいます。即ち、ローカルとクラフトのもうひとつのカタチとして和食を代表させてみるわけですね。

そして、ゲスト講師のトップバッターは「北欧、暮らしの道具店」を運営するクラシコムの青木耕平さんにお願いしました。ローカルとクラフトというテーマに絞る前提として、ロジカルと非ロジカルを包括して摑まえる視点、あるいは姿勢として青木さんの起業芸術論が効くだろうと考えました。彼の起業芸術論はアーティストの村上隆さんの「芸術起業論」を踏まえていますが、起業論としてまったく別物です。

以上がプログラムの意図です。

この講座とリンクするプログラム

尚、新ラグジュアリー講座を単独に捉えるだけでなく、複数の視点のプログラムと組み合わせようとしています。その大枠を説明しているのが下記です。

個別に紹介すれば、一つ目が働き方ラジオで企画してくれた12月14日に行う意味のイノベーションの入門講座です。意味のイノベーションはラグジュアリーの意味の変化を理解するに必須科目なのです。

もう一つがピエモンテ州ランゲ地方というテリトーリオを舞台にした研修プログラム「デザインとビジネスの交差をイタリアで学ぶ旅」です。この9月末に実験版を行い、来年5月末には正式版を行います。そのため報告会と来年の構想をお話するイベントを12月9日に開催します。

これら2つのプログラムも含めて紹介している理由は、全部にご参加ください、とお誘いしているわけではないです。そうではなく、3つ程度の視点をもってことにのぞむと良いとの提案です。

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冒頭の写真はアルバにあるアグリツーリズモの一角です。ワイン樽をベンチにしています。ここから一面に広がる葡萄畑を眺められます。

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