大学院留学が正解だったか?

結論からいうと、絶対必要だったかと言われたら必要ではなかったと思う。あくまで私個人の問題である。かといって、無駄だったかと言われたら、全く無駄ではなかったと言い切れる。

これは全部、何に価値を置いているか、が大きなポイントになると思う。

もしお金が大事なら、大学院留学は、本当に意味のあるものになる、と確信していない限り行かないほうがいいだろう。莫大な費用と労力、時間がかかる。(友達にも家族にも会えない。結婚式にも行けない。おいしい日本食も食べれない。)

そういう意味では、私にとっては費用対効果ははたから見たら低いかもしれない。

なぜなら、私はこの先キャリアを積んでいくつもりがないのだ。

同級生たちはみな、わかりやすく言えば、WHO(世界保健機関)とかを目指しているのである。私も最初はそうだった。

現実を見て諦めたのか?と言われたら、うーん。そうなのかもしれない。わからない。だって、不可能はないと思うから。

単に、同級生たちとの大学院生活を考えた時に、ああ、こういう競合の中働くのか、と、シリアスさに、なんだか性に合わないものを感じた。

そんなことで大学院に費やしたお金と時間を水の泡にするのか!甘い!このゆとりが!と言われてしまいそうだが、私はおかまいなしである。

正直、みんなの目的が知りたい。WHOで働く、という憧れでがんばっているのは素晴らしいけど、WHOで働いて、何をどうしたいのか、という部分が大事なはずだ。

私は、同級生たちのような優秀な人たちがWHOみたいな大きな組織でがんばってほしい、と心底思っている。

もう少し説明すると、私は、ただただ心から、より良い世界になってほしいと願っている。バカみたいに聞こえるかもしれないけど。誰が何をどうしたっていいけど、ただ世界が良いものになってほしい。ストリートチルドレンが適切な家でお腹をすかすことなく暮らしてほしい。紛争で亡くなる市民を減らしたい。自然環境もこれ以上壊したくない。

だから、私のキャリアなんてどうでもいいし、私がのらりくらりキャリアを、苦痛を感じながら積んでいくより、もっと情熱を持った人に、早く影響を持って欲しいのである。

もちろん、私ががんばってキャリアを積んで、何かの組織で何か世界に良い影響を及ぼすのは、時間がかかろうがプラスであることは間違いないのだが、私はなんだか、世界の国際協力の効率の悪さを感じている。きっとまだ何もわかっていないから、これからもっとフィールドの現状とか、どうやって国際協力の世界が回っているのか見ていきたいとは思っているけれど、結局、世界中でいろんな活動をしている人たちの声って、興味がある人にしか届いていないんじゃないか、と感じている。

私はツイッターでNGOを立ち上げた人とか、企業して現地で活動している人とかの発信を見ているのだが、あくまで興味があるからであって、たしかに、ツイッターには拡散機能があるけれど、結局興味ある人同士が繋がっているツイッターではもちろん0とは言わないが興味がある人にばっかり届いているような気がする。一部の人ががんばったって、東京でプラスチックが雨水のように使われていたら、効果が低すぎる。

私の友達たちは、例えばアフリカでどんなことが起こっていて、どんな活動がなされていて、なんて何も知らないんだろうな、と思う。

正直、ツイッターを見ている私でさえ、ほんの一部しか知らないし、全体像を把握するのはツイッターでは無理だと思う。

私は、つまり、この問題にアプローチしていきたいのだ。興味のない人たちも、巻き込んで、世界中の活動をもっと効果的にしたい。

それで、本題にもどると、まだこたえは出せていないのだが、就活はしないことに決めた。だから、はたから見たら、大学院留学して就活もしないなんて、もったいない、とか、失敗だ、とか言われてしまいそうだけど、私としては、大学院留学をした上で出た結論である。

こんなに自分の今後の人生について、世界について、じっくりと考えたのはこれが初めてだと思う。

私は、大学院留学を迷っている人には、ぜひ背中を押したいし、留学したからってエリートコースに行く必要がないことも声を大にして言いたい(ある種のプレッシャーがあるのだ、日本ではそこまで大学院留学が盛んではないから。)。それと同時に、自分の価値観や考え方によっては、大学院留学が本当に必要なのかどうかは、しっかり考えた方がいい、ということも事実であることは認めたい。

読んでいただいてありがとうございました。

あや

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