【図解】残業時間=(仕事量÷生産性)-所定労働時間
職場に蔓延する「残業が多い・時間が足りない」へのアプローチを考えるために、残業時間について考えてみました。
まずは漠然と、「生産性が低いと残業が増える」と考えました。
生産性はOutput÷Inputなので、生産性=仕事量÷総労働時間と表現できます。
これを出発点に、数式として考えを深めていきました。
生産性=仕事量÷総労働時間
↓両辺に総労働時間を掛け、生産性で割る
総労働時間=仕事量÷生産性
↓総労働時間を分解する
所定労働時間+残業時間=仕事量÷生産性
↓両辺から所定労働時間を引く
残業時間=(仕事量÷生産性)-所定労働時間
表題の式 残業時間=(仕事量÷生産性)-所定労働時間 が得られました。
カッコがなくても計算式としては問題ないんですが、仕事量と生産性の相関を強調するために、あえてつけています。
この式をベースにすると、残業時間を減らす方法は下記の3種類が考えられます。
① 仕事量を減らす
② 生産性を高める
③ 所定労働時間を増やす (人員を増やすなど)
そして、仕事量と生産性を二軸にとって図に表してみたのが下図です。
所定労働時間の波線より上は残業あり、下は残業なしです。危険レベルが低い順に各ゾーンを見ていきましょう。
【小心】 危険度:ー
仕事量が少なく、生産性が高い状態です。残業はありません。
現状で問題はなく、直近でのリスクも低めです。ただし、人や組織の成長が止まる恐れがあるので、仕事量を増やすことを考えた方がいいのかもしれないですね。
【退屈】 危険度:★
仕事量が少なく、生産性が低い状態です。残業はありません。
こちらも問題ないように見えますが、仕事量が増えた時に一気に【危険】ゾーン入りするリスクがあります。また、メンバーにとってやりがいのある組織なのか、という疑問が残ります。
【過多】 危険度:★★
仕事量が多く、生産性が高い状態です。残業があります。
インプットもアウトプットも多く、実際、最も理想的だと思います。仕事量がさらに増えたり、生産性が下がったり(人員交代など)したときのことを想定できればベストです。
【危険】 危険度:★★★
仕事量が多く、生産性が低い状態です。残業があります。
生産性を上げる取り組みをしようにも、目の前の仕事量に忙殺されていて後回しになる可能性が高いです。仕事量を減らす・所定労働時間を増やすことも考えつつ、生産性が上がらない理由を潰していく必要があります。
「残業が多い・時間が足りない」に対して解答するためには、仕事量・生産性・所定労働時間のバランスを見極める必要があると感じました。
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いつも図書館で本を借りているので、たまには本屋で新刊を買ってインプット・アウトプットします。