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【Museum⑨】旧東京音楽学校奏楽堂@上野
退職に伴う有給消化期間の楽しみとして、
都内の博物館・美術館を巡ってみることにしました。
気になっていた「ぐるっとパス2024」を購入したので、
その対象館が中心となります。
第9回:旧東京音楽学校奏楽堂
東京藝術大学に隣接する音楽ホールです。
ぐるっとパス利用で、
一般 300円が無料になりました。
日・火・水曜日は常設で開館、
それ以外の曜日はホールの使用予定との兼ね合いで
非公開になることがあるそうなので、
訪問前にスケジュールを確認しておきましょう。
音楽ホールとして楽しむなら、
日曜コンサートがちょうどいいですね。
最寄り駅は上野駅。
東京都美術館の裏手にあり、
上野動物園の東園出口から歩いてすぐでした。
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外観
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クラシックな佇まい。
建物の老朽化に伴って 2013年に休館し、
2018年からリニューアルオープンしたとのことです。
門が真新しい感じしますね。
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建物正面は、絶賛工事中でした。
展示
施設内では、奏楽堂と東京藝術大学の歴史や、
明治以降の日本の音楽教育・音楽家に
関する展示がされていました。
写真撮影不可のところが多かったので、
写真は少ないです。
数多くの童謡を残した本居長世の展示が興味深く、
じっくりと読んでいました。
国学者・本居宣長の子孫ながら、
音楽家を志した人です。
『七つの子』や『十五夜お月さん』の作曲家であり、
作った童謡を自分の娘に歌わせたらバズったらしい。
娘たちを連れて日本各地に演奏旅行をして、
アメリカでも公演を行っていたそうです。
NHK の朝ドラになりそうな、波乱万丈な生涯です。
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こういう生活感あふれる展示が好き。
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ホール横のスペース。
これぞ洋館、って感じです。
カーテンの色は写真の分析では断定できず、
夏目漱石の小説『野分』に
「みどりの窓掛」と記載があったことから、
この色になったとのこと。
最新技術でわからなかったことが、
文学からわかったというのはおもしろいですね。
おわりに
展示はコンパクトで、
さらっと見られる感じでした。
残念なのは、音楽系の施設でありながら、
実際に音楽を聞ける展示がほとんどないこと。
まあ、施設自体が音楽ホールなので、
演奏以外の音が鳴っていたら困る、
という理由はもっともですが。
そんなわけで、施設だけを見学するよりも、
日曜コンサートなどで音楽と合わせて楽しむのが
よいのではと思います。
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