妊娠・通勤│優先席の優先順位が難しい。
妊娠24週、優先席が難しい。
満員電車は怖い。
お腹も出てきた。
優先席の優先順位がわからない。
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立っている、移動することが、
少しずつしんどくなってきた。
努めてゆっくり歩かないと、お腹が張る。
満員電車はお腹が圧迫されることが怖い。
元々はリュックを前に背負っていたけれど、
リュックがお腹を押してしまうから、やめた。
今は軽い素材の斜めがけを使っている。
妊娠20週の頃、
マタニティマークをつけるようにした。
初めて席を譲ってもらえたのは、仕事帰り。
50代くらいのスーツの男性だった。
初めての経験に、電車の中で静かに泣いた。
始発から2番目のバスで出勤している。
乗り換える電車、世界に誇る混雑路線は、
それでも、途中から満員電車になる。
優先席の優先順位が難しい。
ヘルプマークをつけた女性に、
席を譲ってくれとジェスチャーで示された。
私はマタニティマークを見せて、断った。
女性はそのとき初めてマタニティマークに気づいたようで、申し訳なさそうに別の人のところに行った。私も申し訳なくなった。
そのあと、杖をついた中年男性がほぼ前に立った。
満員の電車で、私は席を譲らなかった。私はすごく申し訳なくなった。
(ちなみに、私の隣の人たちは、寝ていた。)
優先席の優先順位が難しい。
自分がツラくても、もっとツラい人がいるかもしれない。そのツラさは比較できないし、わからない。
マタニティマークをつけて普通席の前に立つのも申し訳ない。譲ってくれと言ってしまっている気がするし、譲って欲しいなら優先席の前に行けばいいと思われるんじゃないかって思う。
それに普通席に座っていたって、具合がよくない人だっている。疲れている人だっている。それぞれがそれぞれに大変さを抱えている。
席が空いていないとき、
どこに立つのが「正解」なんだろう?
優先席の優先順位が難しい。
こんなふうに思うなら、
マタニティマークなんてつけなきゃいいのかな、
とすら思う。
マタニティマークは席を譲ってもらうためのものではない。だけど、電車の中では、どう見えるだろうか。妊娠に伴う体の変化を知らない人は、どう思うだろうか。
妊娠を選んだのは私、
妊娠中でも働くことを選んだのは私。
席を譲ってくれとは言わない。
だけれど、マタニティマークをつけていて、席を譲ってくれって言われるのは、ツラい。
不妊治療をしていた分、マタニティマークが与える別の影響も想像はできる。
電車にはいろんな人がいる。
私は、優先席に近寄ることが怖くなった。